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『絶対零度』“処刑人”の正体が明らかに! 「すみません」の言葉が切なく響く

リアルサウンド

18/8/14(火) 6:00

 ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジテレビ系)は、これまで“未然犯罪捜査チーム=ミハン”のミハンシステムに一人危険人物がリストアップされ、ミハンチームがその事件を操作するという形式で進行してきた。そのストーリーと並行して描かれてきたのが、“反社会的サイコパス”とも言われた井沢(沢村一樹)の深い闇と、法で裁くことのできない犯罪者たちへの制裁だ。

 第2話に登場した政治家の小松原(中丸新将)は、エレベーター点検現場で転落死。第3話の大手企業の御曹司である湯川(佐野岳)は失踪し、第5話のジャーナリストであり未成年者の犯罪を後押ししていた川上(近藤公園)は、何者かと争った後に銃殺されていた。劇中では、井沢らしき姿がインサートされ、ミハンシステムにもリストアップされた彼の過去と密接にリンクすることから、誰もが「犯人は井沢」というバッドエンドを少なからず予感していたことだろう。

 言うなれば、今回の第6話は『絶対零度』ストーリーの折り返し地点でもあり、大きなターニングポイントである。東堂(伊藤淳史)は、「ミハンの情報が外部に漏れている」「内通者がいる」「チーム内に犯人がいる」と思い当たる可能性の全てを挙げる。さらに殺害現場付近で不審な男を見たという目撃者から作成した犯人の似顔絵は井沢そのもの。東堂をはじめとしたミハンチームに立ち込める、井沢という犯人を分かっていながら捜査を続行する虚しさは、彼らの表情からありありと伝わってくる。

 しかし、物語は驚きの大どんでん返しを見せる。井沢が犯人として疑われている状況は、逆に考えれば井沢が真犯人を捕まえることができるということでもある。「ミハンの情報を熟知し犯罪者に強い憎しみを抱く者」。今回の一連の事件の犯人像は、ミハンチームの誰もに当てはまる。フードを目深に被り、暗いオフィスで作業する人物。井沢が犯人として追い詰めたのは、ミハンチームの田村(平田満)だった。

 25年前の練馬台無差別殺傷事件で妻を殺された田村と、父親を殺された東堂。犯罪の予兆があった犯人の殺人を未然に防げなかった同じ境遇にいる2人は、やがて再び出会い、ミハンチームを立ち上げることとなる。しかし、田村は目の前で愛する妻を殺され、未然に犯罪を防げなかった強い自責の念にかられ、自ら法で裁けない犯罪者を制裁していたのだ。

 劇中に漂っていた張り詰めた緊張感はいつ間にか消え、ミハンチームはどこか安らかな空気の中、田村が乗った車を追いかける。着いたのは25年前、事件が起きたショッピングモール。拳銃を構える田村。「すみません」。25年前の事件の被害者家族から強く訴えられた彼は、それからその言葉が口癖になっていた。言うなれば、その言葉が彼が犯人であることの伏線だったのかもしれない。「皆さんと出会えてよかった。ミハンを必ず実現させてください。すみません」。そう言って、田村は自身のこめかみに銃口を突きつけ、引き金を引く。小田切(本田翼)は、田村のバディでもあった。小田切と田村の「田村さんって本当に、いっつも謝ってばっかりですよね」という会話が今となっては切なく思い起こされる。ショッピングモールにいつまでも響く、小田切の泣き声。「すみません」と一緒に託された「ミハンを必ず実現させてください」という思いを乗せ、ミハンチームは新たな物語に進む。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:沢村一樹、横山裕、本田翼、柄本時生、平田満、伊藤淳史、上戸彩(特別出演)
企画:稲葉直人
プロデューサー:永井麗子(共同テレビ)
脚本:浜田秀哉
演出:佐藤祐市
制作:フジテレビ、共同テレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:http://www.fujitv.co.jp/zettaireido/

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