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左から篠崎誠、松下仁美、矢崎初音。

篠崎誠が新作「共想」を披露、女優2人の演技に「泣きそうになった」

ナタリー

18/11/18(日) 23:29

篠崎誠の監督作「共想」が、第19回東京フィルメックスにて本日11月18日に上映され、篠崎と出演者がティーチインに参加した。

特別招待作品として出品された「共想」は、東京都内の新興住宅地で暮らす幼なじみの珠子と善美を軸とした作品。2011年3月11日、珠子の誕生日に起きた大震災をきっかけに、2人の間に小さな齟齬が生じる。上映前には舞台挨拶が行われ、篠崎、善美役の矢崎初音、珠子役の松下仁美、そして櫻井保幸、大杉樹里杏、播磨誌織、村上春奈が登壇した。

ティーチインには篠崎、松下、矢崎の3名が出席。エチュードの手法が採り入れられた本作の撮影を、篠崎は「最初から最後まで書いたシナリオはなかった。全体の流れは決めていたけど、具体的なことは撮影当日に説明しました。セリフをしっかり決めたのは子供相談所のシーンだけ」と振り返った。

善美と珠子を演じた2人は、もともと同じ専門学校出身の友人同士だという。ラストの2人のシーンは撮影2日目という早い段階で撮ったそうで、矢崎は「まだどこがゴールかわからない状態でラストシーンを撮りました。なので(残りの撮影は)そこに向かって答えを埋めていった感じです。珠子が松下さんで本当によかった」と述懐。松下も「相手が矢崎さんじゃないと成立しなかった。セリフも決まっていなかったけど、私が言ったことにきっと応えてくれるという信頼があったので、この2人でできてよかったです」とほほえむ。そんな2人に、篠崎は「(ラストシーンで)僕は緊張しながら見ていただけ。2人が出会ってからの積み重ねがちゃんと映っていて、カメラ脇で泣きそうになりました」と伝えた。

「あれから」「SHARING」に続いて、東日本大震災によって変化していく人々の心情を描いた篠崎。「1本の映画を撮り終え、次に取りかかるまで当然時間がかかる。でももう少し身軽に……。中学で初めて8mmで映画を撮ったときは、同級生に『夕方空いてる?』と声をかけて、集まったメンバーと即興で話を作ったのを思い出しました。基本的に無茶ぶりするのですが(笑)、その場で『一緒に何かやりませんか?』と聞いて『いいよ!』と言ってくれた人たちとやってみようと」と本作に着手するに至った経緯を説明する。

2017年3月に撮影された本作は、長い作業を経てのお披露目となった。篠崎は「本来は撮影の1カ月後ぐらいになんらかの形で上映したかった。でも自分の中でまだ映画が終わってない気持ちが消えなくて。だから無理やりまとめるより、時間をおいて探っていこうと。そうしないと自分が次を撮れないと感じたので」と、さまざまな人の協力を得て完成できたことに感謝。最後は「劇場公開やなんらかの形でまた上映したいと思っています」と誓った。

第19回東京フィルメックスは11月25日まで東京・有楽町朝日ホール、東京・TOHOシネマズ 日比谷ほかで開催。

※松下仁美の松は異体字が正式表記。
※矢崎初音の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記。

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