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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

第19回

LiLiCoのこの映画、埋もらせちゃダメ!

『バイス』と『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』はぜひセットで観て!

月2回連載

19/4/12(金)

『バイス』

“バイス”の意味は、副大統領の“副”の他にも……!?

今回はまず、今年のアカデミー賞候補になった作品から紹介します。

『バイス』

『バイス』は、ジョージ・W・ブッシュ政権時に副大統領だったディック・チェイニーの伝記で、一昨年のオスカー候補になった『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のアダム・マッケイ監督の最新作です。マッケイ監督らしく、実在の政治家を描いた社会派なのに、コメディ仕立てになっています。政治劇や社会派の作品が苦手という人や、チェイニーを知らないという人も、これならスッと楽しめるはず。

『バイス』

チェイニーは酒癖が悪いダメ青年だったものの、一念発起して政界を目指し、持ち前のヨイショ精神でグイグイと権力側に食い込んでいきます。そして大統領首席補佐官、国務長官、そして副大統領へと登り詰め、大統領よりも大きな権力を持つことに。

『バイス』

まず驚くのは、演じる役者のそっくり度合い。チェイニーを演じたクリスチャン・ベールは、これまでも身体改造して役作りに挑むことで有名でしたが、今回は20代から60代のチェイニーを演じるために、増量&髪の毛を抜いてまで外見を近づけています。彼だけでなく、サム・ロックウェルが演じたブッシュ大統領をはじめ、脇を固める政治家もソックリ! だからこそ、コメディ化していても、政治ドラマとしての説得力を持っているんでしょう。

『バイス』

また、構成もすごく面白い。途中、チェイニーは政界から一度身を引くんですが、そのシーンが……。これは観てからのお楽しみです。ちなみにタイトルの“バイス”は、英語で副大統領の“副”という意味の他に“邪悪”とか“悪徳”という意味がありますが、実はスウェーデン語では“クソ”という意味にもなるんですよ。まさにぴったり(笑)。