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朝ドラは“3番手”の俳優が重要な役割に 『まんぷく』『半分、青い。』『わろてんか』から考察

リアルサウンド

18/10/18(木) 6:00

 連続テレビ小説第99作目の『まんぷく』が、10月1日より放送開始。貧乏ながらも愛情たっぷりに育てられた、のんびりおおらかで品が良く聡明なヒロイン・福子(安藤サクラ)は可愛く、早くに両親を亡くし、各地を転々としながらも実業家となった、商売下手で純情で穏やかで優しい萬平(長谷川博己)もまた可愛い。そんな2人に、朝から癒され、幸せな気持ちにさせられている視聴者は多いのではないだろうか。

【写真】缶詰を3年間あげ続ける野呂さん

 他にも「白馬にまたがって美人の姉に求婚にきて、小さいからという理由で相手の母に断られる」残念な歯医者・牧善之介(浜野謙太)や、ヒロインに思いを伝えることなく、缶詰を3年間あげ続ける料理人・野呂さん(藤山扇治郎)など、気になる可愛いキャラ多数。

 そして、物語がさらに進んでいくと、菅田将暉が登場。東京帝国大学法学部を首席で卒業した若き秀才であり、福子と萬平を弁護士の立場から支えていく存在となる。

 このように、近年の朝ドラではヒロインと相手役のカップルに次ぐ「3番手」の俳優が重要な役割を担うケースは多い。

 いちばん顕著な成功例として思い出されるのは、『あさが来た』で五代友厚を演じ、一躍ブレイクを果たしたディーン・フジオカだ。ヒロインと幼少時に運命的な出会いをし、精神的な支えであり、新時代を切り開く師のような存在として物語を大きく動かしていく。

 また、『半分、青い。』ではそのポジションにあたるのが、初期は「マアくん」こと正人を演じた中村倫也であり、漫画家編になってからは、カリスマ漫画家であり、師匠の秋風羽織を演じた豊川悦司。そして、ライバルから親友へと変わり、ずっと心の支えになるボクテこと志尊淳、結婚・離婚をする涼次を演じる間宮祥太朗と、めまぐるしく入れ替わっていく。

 『わろてんか』ではヒロインの許嫁として登場、身を引いた後も、恋愛を超えたパートナーとして支えてくれる伊能栞を演じた高橋一生、幼なじみから仕事仲間に変わり、後半を大いに盛り上げた濱田岳が重要な存在となっていた。

 『べっぴんさん』では、出征した夫の帰りを待つヒロインを支える、健気な片思いキャラとして人気を集めた松下優也、幼なじみでヒロインの父が経営する会社の番頭を務め、また再建に尽力し、ヒロインが会社を興すサポートをしたりと、支えてくれるのが高良健吾だった。

 3番手の俳優の場合、ヒロインを見守る役割を担うことが多いほか、ヒロインに実在のモデルがいる場合には、メイン2人と違うサイドストーリーが描けたり、『あさが来た』の五代様のように、「3番手」俳優が作品人気を大きく牽引することも多い。

 実は2010年代前半までの朝ドラの場合、『おひさま』の柄本時生や、ヒロインをずっと見守り続ける幼なじみが「下僕」的に描かれてしまう柄本時生や、『カーネーション』の尾上寛之、『ごちそうさん』の和田正人など、恋の土俵にはあがらず、ケンカ相手や親友あるいはときには下僕的な役割を担うことが多かった。

 だが、2010年代半ばあたりからはイケメンを複数配置し、「相手役2番手」を設ける作品が増加。さらに最近では単にヒロインを見守るのではなく、『あさが来た』のディーンや、『わろてんか』高橋一生のようにヒロインの資質・能力を評価し、応援してくれる、仕事のパートナー的役割が増えている。相手役である2番手よりも、自由度が高く、かつ常に物語の中心にいることの多い3番手は、女性の幸せのあり方や価値観の多様化に対応するように、背負う役割を柔軟に変えてきているのかもしれない。

(田幸和歌子)

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