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Janne Da Arc、5人の“青春”は平成の終わりとともに幕を閉じたーーka-yu脱退と解散に寄せて

リアルサウンド

19/4/8(月) 7:00

 “Janne Da Arcからのka-yu脱退のご報告並びにJanne Da Arc解散のご報告”というニュースが飛び込んできたのは4月1日午後6時半。新元号の話題をかき消すほどの衝撃的なニュースに誰もが質の悪いエイプリルフールの嘘だと思いたかったに違いないが、日付が変わってもその事実が覆ることがなかった。2007年に事実上の活動休止をして以来12年間、5人での表立った活動(2011年の東日本大震災の際に5人揃ってコメントを出したのみ)はしていないながらも、心のどこかで“またいつか5人で活動する日が来るはず”と祈っていたファンの願いは叶わないままとなってしまった。

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 Janne Da Arcを語るうえでメンバー5人の関係性を抜きにして語ることは出来ない。yasu(Vo)、you(Gt)、ka-yu(Ba)は中学の同級生。そしてyasuとyouに加え、kiyo(Key)とshuji(Dr)は高校の同級生(ka-yuのみ高校は別)といういわば地元の友達同士で組んだバンドなのだ。そのためメンバーの仲の良さはピカイチで、このヴィジュアル系らしからぬ飾らない関係性は彼らの最大の魅力といっても過言ではない。また、友達同士で組んだバンドで名を上げていくという夢のようなストーリーに憧れたバンドキッズも多かったように思う。だからこそ、この5人のうちの誰かがJanne Da Arcではなくなるという事実に衝撃を受けたファンも少なくないはずで、Janne Da Arcはこの5人でないとJanne Da Arcではないということを“最低限のけじめと礼儀”として解散を決めたことには納得がいく。

 同時にこのニュースを受けて、ファンはもちろん、様々なミュージシャンが解散を惜しむコメントを寄せ、彼らが与えた影響の大きさを実感することが出来たのも事実だ。90年代のヴィジュアル系ブームが落ち着いた2000年代に入り、同年代のバンドが軒並み解散や活動休止する中、ヴィジュアル系シーンを引っ張ったバンドでもあり、その影響力は「平成生まれのV系バンドマン100名が憧れたアーティスト」で2位にランクインしていることからも明らかである。実際に2005年に行われた大阪城ホールで行われた凱旋ライブ『Dearly』を見てバンドを志し、2020年10月に彼らと同じく地元・大阪城ホールのステージに立つことを掲げ活動中(現在は1年間の活動休止中)のFEST VAINQUEURのHIRO(Ba)や、Janne Da Arcのサウンドに強い影響を受け「JanneのDNAを受け継いでいきます」と宣言した元DELUHIで現Far East DizainのLeda(Gt)、高校時代に数多くの楽曲をコピーして、「ジャンヌがなかったら今の俺はないだろうなぁ。。。」とコメントを残したPENGUIN RESEARCHの新保恵大(Dr)など、ジャンルを超えて彼らの残したものは脈々と受け継がれている。

 ポップス、ハードロック、メタル、プログレ、ジャズ、ゲームミュージックといったメンバーの様々なバックボーンから作り出される楽曲を表現する卓越した技術はバンドキッズたちを熱狂させ、そのマニアックなまでのアレンジをポップスに落とし込むyasuの歌声とメロディ、そしてJanne Da Arcの代名詞ともいえるエロティックな歌詞や切ないラブソングの数々に加え、実体験であるストーカー被害や報道、表向きではそう聴こえないが実はギャンブルや歯医者のことを歌った曲まで、多岐にわたる楽曲はリスナーを惹きつけた。そう、Janne Da Arcはプレイヤーからもリスナーからも支持されるという全方位型のバンドだった。その証拠に彼らのライブの男女比はほぼ半々であり、今となっては当たりまえになった男性限定ライブも2003年に先駆けて行っている。

 これだけ多くの人に復活を待ち望まれていたJanne Da Arc。12年間活動していないという事実を差し置いても、それでも彼らが“まだ解散していない”と言えていた状況はファンにとってある種の救いのようなものでもあった。それゆえにいまだに脱退と解散の事実を飲み込めず、気持ちの整理が出来ていないファンも多い。こんなにも多くの人に愛されていたということを解散して改めて知るというのは皮肉だが、現役のバンドマンたちと同様にJanne Da Arcの楽曲を聴きながら彼らとの想い出を懐かしんでいるファンもいるだろう。改めて彼らの楽曲を聴き直してみると、楽曲が全く古くなっていないことに驚いた。少なくとも最後にオリジナルをリリースしたのは13年も前の話で、もちろんその分歳も取って考え方や物の見方や感じ方も変わる。しかし、彼らの音楽は今でもなお色褪せることなく、当時の記憶が鮮明に蘇るのである。

 中学時代から続いていたJanne Da Arcの5人の青春は平成の終わりとともに幕を閉じた。しかし、彼らの音楽は私たちの青春でもあり、これからも美しい記憶として残り続ける。おなじみの「お待たせ、Janne Da Arc参上!」から始まるライブ、メンバーが笑顔で楽しそうに戯れる景色、憧れだった大阪城ホール公演の最後にyasuが涙を堪えながら「一列目だけでもよかったのにこんなに集まってくれてありがとうございます」と感謝を述べたファンの間では語り草になっている場面、全てが愛おしい想い出であり、どうしたって彼らには“ありがとう”の言葉しか浮かばないのだ。

僕は永遠に忘れはしない 決して君を忘れはしない
僕が君を愛した“証” だから君に“ありがとう”を

 この「湖」の歌詞のように私たちはJanne Da Arcとそれにまつわるたくさんの想い出を“証”として、その“証”を胸に生きていく。彼らが残したものはミュージシャンやファンに受け継がれ、Janne Da Arcはこれからもきっと愛され続けるのだろう。

 そして、最後にJanne Da Arcの23年間に愛を込めてこの言葉で締めくくりたいと思う。

 We Are Janne!!(オザキケイト)