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いま、最高の一本に出会える

JUJU、初心者でも楽しめる“おいしい”ジャズアルバム 『DELICIOUS』シリーズ最新作を聞く

リアルサウンド

18/11/22(木) 21:00

 JUJUが12月5日に『DELICIOUS 〜JUJU‘s JAZZ 3rd Dish〜』をリリースする。ジャズアルバムシリーズの第3弾となる本作には、11月23日の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で披露される「My Favorite Things」、「What A Wonderful World」(トランペッター兼歌手のルイ・アームストロングのシングル曲として1967年に発表され、世界的ヒットを記録)、「Fly Me To The Moon」といったスタンダードナンバーに加え、映画、CMなどで耳なじみのある楽曲を収録。彼女自身のジャズに対する造詣の深さ、そして、ジャズを歌うことへの強い愛着が滲み出る、充実の仕上がりとなっている。

12.5 Release JAZZ AL「DELICIOUS ~JUJU‘s JAZZ 3rd Dish~」全曲ダイジェストムービー

名曲の数々を輝かせる、JUJUの“歌”力

 アルバム『DELICIOUS 〜JUJU‘s JAZZ 3rd Dish〜』には、他にも久保田利伸とのデュエットによる「Englishman In New York」(スティング)、「New York, New York」(マーティン・スコセッシ監督作品『ニューヨーク・ニューヨーク』主題歌)、「Smile」(チャーリー・チャップリン主演・監督作品『モダン・タイムス』テーマ曲)、“JUJU×松尾潔×小林武史”名義によるオリジナル曲「メトロ」などを収録。このシリーズのプロデューサーである松尾潔がライナーノーツで「最大のトピックは主役のJUJUの成熟なのだ、と言いきりたい。今回の歌いっぷりの素晴らしさは、彼女がデビュー以来絶えず模索してきたボーカル表現のひとつの到達点を示していると思う」と記している通り、本作における彼女の歌は(これまでのキャリアの中でも)もっとも充実していると言っていい。

 本作をじっくり聴く中で筆者は“良く知られた名曲にジャズのアレンジを施した”というより、“ジャズシンガーとしてのJUJUの魅力を表現するために楽曲がセレクトされ、アレンジされた”という印象を受けた。ジャズという音楽を愛し、聴き続け、それが彼女の身体の中で(まるで贅を尽くしたパイ料理のように)幾重にも折り重なっている。このアルバムを聴けば、誰もがそのことを実感するはずだ。

JUJUとジャズの奥深い関係

 JUJUの音楽的ルーツにはジャズのエッセンスがたっぷり含まれていること、18才のときにジャズシンガーを志してNYに単身留学したこと、アーティストネームの由来がウェイン・ショーター(1960年代にマイルス・デイヴィス・クインテットに参加、1970年代はWeather Reportのメンバーとして活躍したサックス奏者)の名盤『Juju』にちなんでいることは、彼女のファンはもちろん、音楽リスナーに広く知られた話だと思う。いまやJ-POPを代表するシンガーとなったJUJUは、ポップスと並行して、ジャズをテーマにした活動も継続している。その最初のアクションは、2011年10月にジャズの聖地・Blue Note Tokyoで行われた『JUJUの日SPECIAL LIVE in BLUE NOTE TOKYO』。筆者はその公演を観る幸運に恵まれたのだが、「You’d Be So Nice To Come Home To」「Night And Day」などのスタンダードを軽やかに、そして、豊かな情感を込めて歌う姿からは、その身体の中にジャズが深く浸透していることがはっきりと感じられた。この公演で彼女がプロデュースしたウイスキーベースのカクテルもキリッと苦みが効いていて、とても美味だったことも印象に残っている。

 今年の夏もBlue Note Tokyoで『JUJU JAZZ LIVE』を9日間に渡って開催。島健を音楽監督に迎え、山木秀夫(Dr)、納浩一(Ba)、村田陽一(Tb)といった凄腕ミュージシャンとともに「CANDY」「BLACK COFFEE」など名曲を披露し、様々な年齢層のオーディエンスを魅了した。オーセンティックなジャズと幅広いリスナーをつなぐ役割も果たしている。

“ジャズシンガー・JUJU”の素晴らしさ伝わる「My Favorite Things」

 1959年に初上演されたミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』のために書き下ろされた「My Favorite Things(邦題「私のお気に入り」)」(作詞/オスカー・ハマースタイン2世、作曲/リチャード・ロジャース)は、洗練されたメロディが印象的なナンバー。ミュージカル女優、ジュリー・アンドリュースの歌唱によってヒットしたこの曲は、1961年に伝説的サックス奏者、ジョン・コルトレーンがカバーしたことでジャズスタンダードとして広まった。1965年にアンディ・ウィリアムス(「ムーン・リバー」「ある愛の詩」など、1960〜1970年代を代表するアメリカの歌手)がクリスマスアルバムでカバーしてからは、冬の定番曲とも知られるようになった。

 JUJUバージョンの「My Favorite Things」は、原曲の華やかさ、軽やかさを残しながら、オーセンティックなジャズとしての魅力をたっぷりと反映したトラックに仕上がっている。中心にあるのはもちろん彼女自身の歌。心地よいスウィング感とともに起伏に富んだメロディを描き出し、〈I simply remember my favorite things/And then I don’t feel so bad〉(あたしは自分の好きなモノを思い返すの / そしたら嫌な気分なんてすぐに消えちゃうわ)という歌詞の奥深い意味をまっすぐに響かせるボーカリゼーションからは、“ジャズシンガー・JUJU”の素晴らしさを感じ取ってもらえるはず。ピアノ、ベース、ドラムが美しく絡み合い、ホーンセクションが豊かな色彩を与えるアレンジメント、確かな技術と豊かな表現力を合わせ持ったミュージシャンたちのインナープレイも、この楽曲の聴きどころ。『Mステ』に出演することで、その魅力はさらに多くのリスナーに浸透することになりそうだ。

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

■リリース情報
JAZZ ALBUM『DELICIOUS ~JUJU’s JAZZ 3rd Dish~』
「Englishman In New York (Duet with 久保田利伸) 」「My Favorite Things」「Remember (The Good Times)」先行配信中
2018年12月5日(水)発売
¥3,240(税込)
<収録曲>
01. Remember (The Good Times)  
02. New York New York
03. Englishman In New York(Duet with 久保田利伸)
04. Fly Me To The Moon 
05. I Didn’t Know What Time It Was
06. Stolen Moments
07. Walk On By
08. Black Coffee
09. Besame Mucho
10. Smile
11. What A Wonderful World
12. Walk Between Raindrops
13. My Favorite Things 
14. メトロ / JUJU×松尾 潔×小林武史 

■関連リンク
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STAFF
JUJU

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