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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

第6回

ヤン・イクチュンをつくる映画~国境を越える映画人~

冒頭からずっと泣き続けてしまった『かぞくのくに』

月1回

19/4/24(水)

今回の作品は、イクチュンさんにとって初めての日本映画出演となった作品、『かぞくのくに』(2012年)。本作は、ドキュメンタリー映画の監督として知られていた在日韓国人2世のヤン・ヨンヒ監督が、自身の体験を基に描いた初めてのフィクション作品。

安藤サクラ、井浦新といった俳優陣やヨンヒ監督との交流など、今のイクチュンさんにとってもなくてはならない、思い出深い作品になったようです。

ふいに見せるセクシーさ
井浦新さんは以前から大好きだった

─── 出演作の中から、日本映画の『かぞくのくに』を選んでいますね。素晴らしい作品ですよね。

この映画の撮影は2週間でした。これは韓国映画界では到底想像できない撮影期間で、日本はすごいなと思うと同時に、可哀想だなと(笑)。

─── そうなんです。日本はもう長い間、そのようなスケジュールで映画制作を続けています。特にインディーズ系の作品は。

井浦新さんは前から大好きな俳優さんでしたが、安藤サクラさんは、映画で観てはいたものの、まだ自分にとっては馴染みのない女優さんだったんです。当時はまだ駆け出しの方だったと思いますが、今はもう本当に立派になられましたよね。今や最高の女優さんのひとりだと思います。韓国の映画ファンも、『百円の恋』、そして『万引き家族』のサクラさんを知って以前よりも彼女への関心が高くなっているので、大好きだという声をよく耳にしますよ。

新さんについては、出演されていた『ピンポン』を観ていました。窪塚洋介さんも出ていましたよね。窪塚さんと言えば『GO』も思い出しますが、彼は「動物みたい」(※ここだけ日本語で)な演技を見せてくれる俳優さんですよね。あのエネルギーは本当に美しいなと。

『ピンポン』では、その対極にあるのが新さんでした。窪塚さんとは真逆の性格の役どころだったんですが、今あらためて映画を観ると、彼はあのときから立派だったし、美しかったなと思います。新さんについてはどの映画から好きになったかははっきりしていないんですが、『ピンポン』のスマイルは特に好きなキャラクターですね。その後もたくさんの作品を観ていたので、『かぞくのくに』のときは既にファンでした。ファンとしてご一緒できたので、幸せでした(笑)。

何と言うか、新さんには妙なセクシーさがありますよね。

─── ええ。不思議な色気を持った方です。あの魅力は唯一無二ですね。

感情をまったく消して演技をするようなときに、ふいに見せてくれるような気がします。あのセクシーさを。

─── 共演してみて、その“秘密”は解けましたか?

いや、それは分かりませんでした。ただ、本当に善良な人で、優しい方。役者以前に、人間としていい方だと思います。今となっては好きな俳優であると同時に、人と人としてご挨拶できる間柄になったので、それが誇りです。