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『まんぷく』いよいよ物語は終盤戦に 萬平(長谷川博己)ラーメン作りへの過程を振り返る

リアルサウンド

19/1/27(日) 6:00

 いよいよ、即席ラーメン開発の物語が始まった。これまでの『まんぷく』(NHK総合)では、福子(安藤サクラ)と萬平(長谷川博己)が様々な場面でラーメンを食べるシーンが描かれてきた。そこで今回、これまでの『まんぷく』での印象的なラーメンシーンを振り返ってみよう。

参考:『まんぷく』第98話では、即席ラーメン開発の投資で家計が苦しくなった福子(安藤サクラ)が……

 福子と萬平がまだ出会って間もない頃のこと。外出中に偶然再会した2人は、屋台でラーメンを一緒に食べることに。この時、実は咲(内田有紀)の結婚式よりも前に、すでに2人は会話をしていたことを知る。電話交換手をしていた福子が、間違えて外国人に繋げてしまった相手が萬平だったのだ。「こういうのを、縁って言うんですかね」。これは、そのことを知った萬平が口にした台詞である。萬平は福子のことを“福子さん”と呼び、福子は萬平を“立花さん”と呼んでいた時代の2人がラーメンを食べるシーンは、視聴者をほっこりとした気持ちにさせたものだ。笑顔で美味しそうにラーメンを食べる2人からは、美味しいものを誰かと食べるということが、いかに人生を豊かにするかがよく伝わってきた。

 終戦後間もない頃にも、2人が一緒にラーメンを食べるシーンは描かれた。その時のラーメンは当然質素なものであり、麺とスープだけ。とはいえ、大変な時代を過ごしてようやくありついたラーメンであり、ひとつのラーメンを交代で食べるその姿は実に多幸感で溢れていた。福子にとってそのラーメンを食べている瞬間は、まさしく至福の一時だったに違いない。

 というのも、戦時中にこんな場面があったからだ。米軍の攻撃が進むにつれて、日本国内の様相はどんどん変わっていく中、ある時、福子はそれまであったラーメン屋の屋台がなくなっていることに気づき、愕然とする。敏ちゃん(松井玲奈)は当たり前だと言うものの、福子は「こんな時やからこそ食べたいのに!」と口にする。福子にとって、美味しいものを食べているときにこそ、“生きている”という実感が得られるのだろう。

 さて、時代が変わって泉大津で暮らし始めた福子たちは、まず塩作りを始めたが、そこでもラーメンは登場した。当初完成した塩はほんの僅かであったため、ラーメン屋の清香軒に持っていくことに。塩が不足して、満足のいく味が作れなかったと言っていたが、萬平たちが作った塩のおかげで、清香軒の本来のラーメンができ上がる。

 自分たちが作った塩が加わって、美味しいラーメンを口にすることができた。その嬉しさがラーメンを食べる萬平たちの顔に溢れていた。そして美味しそうに食べる姿を見て、店主の竹春(阿南健治)とまさの(久保田磨希)も喜びを分かち合っていた。“人の役に立つ”という萬平の願いも叶うと同時に、美味しさで人が笑顔になるという『まんぷく』が発信し続けるメッセージがふんだんに詰め込まれたのがあの清香軒のシーンであった。

 他にも、本作中では世良(桐谷健太)と萬平の2人が屋台でラーメンを食べるシーンも含め、随所でラーメンのシーンが描かれてきた。しかし、萬平が気づいたように自宅でラーメンを作って、それをみんなで食べるという習慣はなかったのだ。幸せを噛みしめる多くの場面で描かれ続けたラーメンは、いわば『まんぷく』のシンボル的存在。福子たちがラーメンを食べるときのように、即席ラーメンが開発されることで、多くの人々が“まんぷく”になるのを期待していきたい。(國重駿平)

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