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嵐、「夏疾風」MVは“目線のドラマ”に? メイキング映像に感じた20周年への予兆も

リアルサウンド

18/7/28(土) 7:00

 7月25日に発売された、嵐の55枚目のシングル『夏疾風』。ABC系列で放送される『第100回全国高等学校野球選手権大会』の応援ソングであり、メンバーの相葉雅紀がスペシャルナビゲーターを務める『熱闘甲子園』のテーマソングにも選ばれたこの楽曲。ゆずの北川悠仁による作詞・作曲で紡がれた爽やかなメロディと前向きな歌詞が印象的な、夏にふさわしい一曲だ。

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 楽曲に加え、今回はミュージックビデオも実に爽やかで瑞々しい作りになっている。高校野球大会ですでに負けてしまった高校の吹奏楽部にフォーカスを当て、ホルンを担当する男子とフルートを担当する女子(担当楽器だけで見ればまるで映画『ハルチカ』だが)の付き合いたての2人の甘酸っぱい恋模様を、嵐のメンバーが学校の職員に扮して見守る。嵐のMVとしては珍しいストーリー仕立ての作品に仕上がっているのだ。

 相葉は吹奏楽部の顧問、松本潤は校門の門番をする警備員を演じ、二宮和也は科学教師。大野智は清掃員、櫻井翔は用務員とそれぞれが違う役割を演じ、ドラマパートといえる場面で彼らの共演シーンはなく、あくまでも“青春”真っただ中の高校生たちが主人公に据える。それに加えて、屋上で嵐の5人が歌う歌唱パートが織り交ぜられているという構成だ。

 このMVのドラマパートで注目したいポイントは、台詞がない演技の中で嵐のメンバーはもちろん、生徒役のキャストたちが見せる目線の演技だ。廊下を通りかかり教室を覗く大野、ランニングから帰ってきた生徒たちの集団を目で追って、1人遅れてきた生徒と目が合う松本。指揮をしながらにこやかに生徒たちを見つめる相葉。音楽が聞こえてくる教室を見上げる二宮(この白衣姿は先日まで放送されていたドラマ『ブラックペアン』での彼の演技を思い出してしまう)、そして櫻井は校舎の片隅で練習している生徒たちをちらっと見て、笑顔を浮かべる。

 物語の中心にいる吹奏楽部員のメインカップル2人もまた、演奏中にそっと目線を合わせるのが印象的だ。しかし、この“目線のドラマ”はそれだけに留まらない。曲のクライマックス、MVの終盤に再び登場する嵐のメンバーたちは、穏やかな表情のままで、それまで見ていた生徒たちからすっと目をそらすのだ。そんな中で、一緒に下校するために昇降口で待ち合わせていた2人は、屋上からはやし立てる部の仲間たちの方を見やり、新たな視線のベクトルが生まれる。あたかも、生徒たちを見守ってきた嵐のメンバーたちから、成長した生徒たちが巣立っていく、そういった“青春”のステップを象徴しているかのようだ。

 ところで、この『夏疾風』の初回限定版にはMVと一緒にメイキング映像も収録されている。屋上での歌唱シーンの撮影で偶然にも決めポーズが一致してしまったり、立ち位置で少しはしゃいでみたりするなど、“仲良し”という言葉では表現しきれないほどの強い絆で結ばれた、彼らの素の表情が楽しめる内容だ。とくに今回は屋上シーン以外はそれぞれ別の撮影。撮了時間も待機時間も異なっていたようで、一番遅い櫻井は間の6時間をどう過ごすかと悩む一幕も。

 そんな櫻井が、撮影が行われた栃木県足利市のご当地グルメや観光名所を調べ、読み上げると、きちんと他のメンバーがひとつひとつに反応を返すという光景が実に良い。そして松本が「観光でもしてきたら?」と観光名所のフラワーパークにロケに行くことを提案するなどわちゃわちゃした様子を見せ、その後自身のシーンを撮影し終えた大野がカメラに向かって「翔ちゃん何やってんだろうな~」と気にかけている姿は、思わずほっこりしてしまうほどだ。

 結局、待機時間に仮眠をとっていたという櫻井が「変な夢を見た」と語る内容が興味深い。「メンバー5人で打ち合わせしてるんだけど、部屋の中にジュニアの子がいっぱいいて、何かのサプライズなんだよね。するとその中が一大アミューズメントパークになって、『こういう新しいステージを作りたいね』みたいな」と、休んでいる間も常に何かを表現すること、ファンを喜ばせることに考えが及ぶ稀代のエンターテイナーぶりを発揮する櫻井。来年でデビュー20周年を迎える嵐が、今後さらなる進化を見せてくれる予兆なのではないかと、ちょっと期待してしまう話ではないだろうか。(久保田和馬)

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