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KAT-TUN、充電期間とその後の姿から伝わったこと 点と点つないだ密着ドキュメンタリー第4回

リアルサウンド

18/12/24(月) 10:00

 ドキュメンタリー番組『RIDE ON TIME~時が奏でるリアルストーリー~』(フジテレビ系)の第3弾「KAT-TUN再始動 激動の300日」が11月30日からスタート。12月21日にエピソード4が放送された。

(関連:KAT-TUNの3人が“期待に応える”ために重ねる努力 密着ドキュメンタリー第3回

■妥協はしない、否定はしない

 KAT-TUN再始動から1カ月。アルバム『CAST』をひっさげてまわる、4年ぶりの全国ツアーの打ち合わせに入った3人。亀梨和也はステージのセットについて、「LEDも、もちろんいいなと思うんだけど、最近特に多いじゃん。そこにはまっちゃうと『だよね』っていうか、LEDの世界からプラスアルファがあった方がおもしろいと思う」と意見した。

 花道ではなくムービングステージを提案されると、上田竜也は「自分たちの足で歩きたいっていうのはある。乗り物じゃなくても自分たちから行けるような感じ」と思いを伝えた。「アリーナだからこその密着感と全体の使い方っていうのは落としどころを持ちたい」と亀梨が続けた。

 ステージの他にも決めることはたくさんある。どの楽曲を披露するかについて、「アルバムを全力で使わなくても」と新旧の楽曲をミックスした楽曲を中丸雄一が提案すると、「アルバムをひっさげてのツアーだから」と上田。ソロ曲も同様、どんなパフォーマンスをみせるか、どうすれば新しくて面白いものができるのか。打ち合わせで見せた表情はどれも固かった。

 ツアーまで二週間と差し迫ったときに、中丸は上田と亀梨3人でのセッションを提案した。ピアノにボイスパーカッション、これまでのステージでも3人でのセッションはお披露目済み。亀梨は「まんま同じことになる、ずっと同じことやってますねって感じでそれしか芸がない感じは……(笑)」と鋭い点をついた。上田も「何ができるのか、至急考えないと」とこぼした。映像を見ている限りでは、企画自体についての否定的な意見はみられなかった。経緯はわからないが、どれもパフォーマンスを行う前提での厳しい意見だった。中途半端なものを見せられないという思い、やるからにはこれまでにないものを、という気概を感じた。

 リハーサルが一旦止まり、やや乱れた髪で窓際に立つ中丸、机の上に座り腕を組んで考える上田、二人の顔が見える位置に座った亀梨。これまでもピアノ演奏をしてきただけに、さわりだけを弾いてみせることの演出効果や、ファンの反応に思いを巡らせて考え込んだ上田。

 亀梨は上田の意図を汲み、「まず上田がピアノを弾けるっていうところが見えて、スゴいとかいうよりは……それで俺が歌って、中丸がボイパして3人でひと作業してるっていう画を見せるという趣向の内容になるのであればいくらでも俺はやってもいいと思う」と自分の意見を織り交ぜてまとめた。中丸は「とりあえずやってみます? 何回か」と挑戦を促した。ループマシーンを使って、ピアノ、ボイスパーカッションを組み合わせ、一つずつポイントを探るように制作を続けた。

 3人それぞれの意見を押し付けるでもなく、空気を読んで意見を押し殺すでもなく、納得いくまで話し合う姿勢や制作スタイルの一部を垣間見ることができた。

 実際のライブ映像では、中丸のボイパ、上田のピアノ、亀梨の歌声、そしてファンの声が重なった。ほんの数分のコーナーではあるが、メンバーとファンとをつなぐキーとなるコーナーに仕上がっていた。

■充電期間について

「この充電をとることで、取る前よりも何か鮮度のいいものの中でリスタートさせる自信はあった。もちろん不安な部分もあるけれど、自信もあったしそれぐらいやらなきゃKAT-TUNという船を動かしてはいけないとは僕は思った」

 番組冒頭、亀梨のこんな言葉でエピソード4がスタートし、最後も亀梨のインタビューで締めくくった。

「まず、自分の根底にある部分としてはアイドルという立場にあるのですべてを見せるという作業に関してはすごく否定的。本来であればステージに立つ前や仕事にいく前に準備とかもあるわけで、ひとに見せるべき時間でもないのであれだけどでもこういう企画をやるっていう中でもっと賢くやれる人間だったらいいんだけど、僕はそこら辺で、まわってるからじゃあ、いつもとは違う、ちゃんとオシャレしようとかヒゲも常に剃ってとか、わからないけど……そういうことじゃない。だとしたらドキュメンタリーじゃないし、すべてさらけ出すことがいいとは思ってないけど、しっかりとある種自分の生き方というか、生き様っていうのものを、ひとつ、提示をしなきゃいけないシチュエーションや、提示すべきシチュエーションに関しては惜しみなく出すべきなのかなとは思ってます」

 この言葉通り、時にはスタッフに厳しい言葉をかけたり、密着カメラのインタビューを拒否したりしたこともあった。アイドルとしての舞台裏の顔だった。収録を終えた後に亀梨は「テレビ的な感じの良さはまったくなかったでしょ、大丈夫だったかな(笑)」と肩の力が抜けたのか、少し砕けた言い回しで伝えていた。

■We are KAT-TUN

 充電期間中の彼らの仕事ぶりは目を見張るものがあった。しばらく姿が見えなくなるのではないかという不安をよそに、むしろ各々がこれまでに輪をかけて仕事に打ち込むことで充電していた。ファンとして思いのほか忙しく過ごしたことを覚えている。

 “新たな船出”、“再始動”とは簡単に言い表せられるが、2016年5月にデビュー10年という節目を迎えながら充電を選んだ彼ら。充電期間をKAT-TUNとしての活動につなげるために必要な時間だったと思える形で戻ってきてくれたことに感謝しかない。相変わらず大きなステージに立ち続けてくれること。広い東京ドームをたった3人の力でファンを集め、楽しい時間を過ごさせてくれること。

 300日密着した全ての映像を観ることは叶わなかったが、今回の映像では意外性よりも、これまで見てきた彼らの言動やパフォーマンスの、点と点をつなぐような、ある種確認作業のようでもあった。デビュー前から型破りではあったが、年齢を重ねてもなお汗をかき手を抜かない彼らの姿があった。

 繋いだ手を大きく挙げ「We are KAT-TUN」と叫ぶライブのラストまでに、どれだけの努力、熱意、時間を注いでくれたのかを思うと、次回会場で叫ぶときにはより一層力が入りそうだ。(柚月裕実)

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