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DA PUMP、『紅白』勢並ぶチャートにランクイン ベスト盤で再確認するグループのポテンシャル

リアルサウンド

19/1/12(土) 10:00

参考:2019年01月14日付週間アルバムランキング(2018年12月31日~2019年1月6日・ORICON NEWS)

 2019年1月14日付けのオリコン週間アルバムランキングは『紅白』尽くしのランキングになった。1位の星野源『POP VIRUS』のほか、米津玄師(4位)、MISIA(5位)、TWICE(6位、7位)、DA PUMP(8位)と5組が2018年末の『第69回NHK紅白歌合戦』出場者だ。加えていえば、10位にランクインした初登場のThe Brow Beat『Hameln』は『刀剣乱舞』の2.5次元舞台で主役の加州清光役を務める俳優、佐藤流司によるバンドプロジェクト。『刀剣乱舞』のキャラクターたち「刀剣男士」も『紅白』出場組だから、実質的にはランキングに登場する9組のなかで実に6組が『紅白』関係のアーティストということになる。合算ランキングを見ても同様の傾向が見てとれることから、『紅白歌合戦』のリスナーへの訴求力はいまだあなどることができないのかもしれない。

(関連:米津玄師、星野源からTWICE、DA PUMPまで 2018年注目された“踊るMV”の傾向を探る

 さて、注目したいのは8位のDA PUMP『THANX!!!!!!! Neo Best of DA PUMP』だ。言わずと知れた「U.S.A.」のヒットで再ブレイクを果たした彼らが、自分たちのヒット曲のボーカルパートを新録した、一風変わったベスト盤となっている。10年前にISSA以外のオリジナルメンバーが脱退し様変わり、ほとんどゼロからキャリアを築きなおしたというグループの持つストーリーもあって、リスナーに彼らの実力を再提示するとともに、彼らの歴史を振り返る一作と言える。

 今回のベストでDA PUMPのレパートリーに耳を傾けてみると、それらが2019年現在の空気に驚くほどマッチしていることがわかる。 「if…」や「Rhapsody in Blue」 といった初期のヒット曲でさえそうだ。

 いや、さすがにそこにはいくぶんか過去のヒット曲へのノスタルジーが加わっているだろうし、それは同時に“国民的ヒット”がぎりぎり可能だった2000年前後に対する憧憬でもあるかもしれない。しかし、R&Bやヒップホップのフィーリングを日本語のポップスにわかりやすく定着させ、“歌って踊れる”パフォーマンスグループとして一世を風靡した彼らの功績は色あせていない。とりわけ、w-inds.や三浦大知といったライジングプロダクションの後輩たちが発表した近作が幅広いリスナーから高い評価を得ていることは注目に値する (個人的には三浦の2018年作『球体』が印象深い) 。

 その系譜のひとつのメルクマールとして、初期のヒットは振り返られるべきだろう。

 また、「U.S.A.」のヒットというトリガーがあったことはもちろん見落とすべきではないとはいえ、2018年にいたるまでの2010年代後半の音楽事情を考えると、彼らの再ブレイクをかたちづくる素地はある程度できていたことは指摘しておきたい。たとえば2016年のブルーノ・マーズ『24K Magic』を転機とするニュージャックスウィングのリバイバルは、打ち込みによるややアップテンポでダンサブルなグルーヴとポップなメロディ、そして巧みなボーカルパフォーマンスをグローバルなポップミュージックの表舞台に再び引き上げた。

 また、K-POPのとりわけボーイバンド勢の活躍は、しばらくのあいだやや見過ごされてきた“歌って踊れる男性アイドル”という分野をブルーオーシャンとしてよみがえらせている。

 “ダサかっこいい”バイラルヒットという着火材に助けられたと同時に、ポップミュージックが育んだこうした時代の雰囲気もまた、DA PUMPの復活劇の重要な条件だったのではないか。

 「U.S.A.」をきっかけに彼らを知った人も、再び彼らが気になり始めたかつてのリスナーも、今回のベストでぜひ彼らのポテンシャルを再確認してほしい。そのあとであらためて同時代の音楽を眺めてみれば、いかに世の中が“DA PUMP的”かが見えてくるはず。(imdkm)

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