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Eve、アルバム『おとぎ』が絶好調 2019年ロック/ポップシーンで注目を集める本当の理由

リアルサウンド

19/2/10(日) 8:00

 動画サイトへの様々な楽曲投稿をきっかけにネットシーンで人気を集め、2017年発表のアルバム『文化』では自身で全曲の作詞作曲を担当し、シンガーソングライターとしての高い実力を証明したEve。彼の最新アルバム『おとぎ』が、2月6日付のオリコンデイリーアルバムランキングで2位(2月8日付推定売上枚数 : 17,242)を記録し、同日のLINE MUSICデイリー1位、iTunes総合ランキング4位を記録。本作により完全なブレイクポイントを迎えている。また、作品自体の評判も素晴らしく、早くも「今年屈指のロック/ポップアルバムのひとつ」として多くの人々に受け入れられるような状況が生まれつつある。このタイミングで「Eveとは誰なのか?」「どんなアーティストなのか?」と気になっている新たなリスナーも多いのではないだろうか。

 Eveはもともと、2009年頃にニコニコ動画の歌い手として「歌ってみた」動画の投稿を開始し、自主制作で2014年に『Wonder Word』、2015年に『Round Robin』をそれぞれ発表。初の全国流通盤となった2016年の『OFFICIAL NUMBER』から一部で自身での作詞作曲をはじめると、翌2017年の『文化』ではいよいよ全曲で作詞作曲を自ら担当。自分の内面を作品にダイレクトに反映させ、若手屈指のシンガーソングライターのひとりとして人気を獲得した。『文化』の収録曲となった「ドラマツルギー」や「お気に召すまま」は、現在までに再生回数がそれぞれ2,000万回を超えており、ライブの規模も拡大。2018年に行なわれたツアー『メリエンダ』では、追加公演として新木場スタジオコーストで開催された自身最大規模のライブを即日ソールドアウトさせるなど、様々な追い風の中で、いよいよ決定打としてリリースされたのが今回の最新アルバム『おとぎ』となる。

 たとえば、ボカロP・ハチとして活動をスタートさせ、その後シンガーソングライターに転身。TVドラマ『アンナチュラル』の主題歌「Lemon」のヒットを経て、2018年末に『NHK紅白歌合戦』に初出場をした米津玄師を筆頭に、近年、音楽シーンでは動画投稿を出自に持つアーティストがシンガーソングライターとしてメジャーなどに活動の拠点を移す機会が非常に増えている。ボカロP・バルーンとして活躍していた須田景凪、動画投稿のカバー曲による歌声で注目を集めてシンガーソングライターに転身した夏代孝明など、「歌い手」や「ボカロP」出身のアーティストの活躍は目覚ましく、Eveもまた、その大きなうねりの中にいるアーティストだ。

 とはいえ、Eveをその大きな潮流の中の一組としてだけ捉えてしまうと、彼の魅力を正確に伝えることはできないかもしれない。というのも、多くのアーティストが、それまでの匿名性の高いインターネットでの活動にある種区切りをつけ、シンガーソングライターとして人気を広げているのに対して、Eveの最大の特徴は、あくまで当初からの延長線上にあるEveとしての表現でメインストリームに切り込んでいること。彼はインタビューをはじめ媒体への露出でもイラストでの登場を続けており、ライブにおいても映像表現と音楽とが分かちがたく結びついたステージを披露している。つまり、むしろ初期からの表現方法を突き詰めることで人気を獲得してきたアーティストと言える。

 こうした活動の核になっているのは、音楽と映像とが融合した「MVがメインプラットフォーム」という発想。彼が顔出しをしていないのも、そうした映像やイラストを含めた表現こそが自分のアートであるという理由で、その映像自体もMah、Wabokuらクリエイターがメインに手掛けている。そうした活動スタイルから、映像作品と音楽との有機的な繋がりが生まれ、彼の作品だけにある独特の世界観が広がっていく。音楽と映像を巧みにリンクさせた活動は今後も続いていきそうだ。そうした魅力は映像作品やライブだけにとどまらず、ファッションブランド「harapeco」のプロデュースなどにも波及。その姿はまるでポップカルチャーのすべてを飲み込んで拡大していくような雰囲気で、音楽、映像、その外側に広がるカルチャーまで、ありとあらゆるものが彼の表現のキャンバスになっている。

 しかし、何よりその人気を支えているのは、彼自身が作詞作曲するクオリティの高い楽曲の数々。もともと日本のロックバンドなどをルーツに持つ彼の音楽は、シンガーソングライターでありながらエッジの効いたバンドサウンドを基調にしたもので、サウンド/ライブ面でも彼のバンドでバンマスを務めるNumaを筆頭にした信頼する演奏者/クリエイターとの繋がりを大切にしている。また、等身大でありながらどこか文学的な雰囲気もあわせ持つ想像力を刺激するような歌詞の世界や、キャッチーでインパクトの強いメロディなどによって、ネット発の音楽に親しんでこなかったリスナーにも受け入れられる「ポップミュージック」としての普遍性を持っていることも、彼の音楽が外へ外へと広がっていった大きな理由と言えるだろう。今回の『おとぎ』は、彼がそうしたこれまでの音楽性をさらに追求し、より広い場所へと手を伸ばすような雰囲気の作品になっている。

Eve Album「おとぎ」クロスフェード

 アルバム全体は、1曲目に「slumber」(=まどろみ)を、最終曲に「dawn」(=夜明け)を置くことで、まるで一夜の夢に没入し、目を覚ますまでの過程を描くような構成になっており、序盤は「トーキョーゲットー」や「アウトサイダー」といった『文化』からの流れを汲むシングル群を連発。そして4曲目「迷い子」辺りから徐々に新たな表情を見せはじめ、終盤の「僕らまだアンダーグラウンド」や「君に世界」の頃には、『文化』以降の広がりを経験した今の彼ならではの楽曲が顔を出す。音楽的にも『文化』以上にバリエーション豊かな要素が取り入れられ、ロック、ポップ、DTMシーンの最先端、いつになく穏やかなバラードなど、振り幅が広がっているのが特徴だ。同時に、これまでは自身の内面をただ見つめているようだった歌詞は、彼の周囲の人々やリスナーの存在も思わせるものに変化している。中でも、一気に楽曲のスケールが広がり〈最終章の合図だ〉と高らかに告げるリード曲「僕らまだアンダーグラウンド」の終盤や、続く「君に世界」での豊かな表現力は、前作のリード曲になった「ドラマツルギー」や「ナンセンス文学」のMVではモノクロを基調にしていた彼の世界に鮮やかな色が生まれていくような雰囲気で、まるでこれまでの歩みをすべて抱えながら、新たな場所へと飛び出していく瞬間の晴れやかな表情が伝わってくるようだ。

トーキョーゲットー – Eve MV
アウトサイダー – Eve MV
アンビバレント – Eve MV
ラストダンス – Eve MV
僕らまだアンダーグラウンド – Eve MV

 おそらく、初めて全曲自作曲で完成させた前作『文化』で自身の内面を深く見つめ、それを多くの人々が受け入れてくれた経験は、彼にとって大きなものだったのだろう。そして本作を聴く限り、Eveの音楽は、さらに広い場所へと突き進んでいくように感じられる。3月25日からは、本作を引っ提げて東名阪を回る最新ツアー『おとぎ』も開催予定。2019年屈指のアルバム『おとぎ』を完成させた彼の現在を、ぜひ確かめに行っていただきたい。

■杉山 仁
乙女座B型。07年より音楽ライターとして活動を始め、『Hard To Explain』~『CROSSBEAT』編集部を経て、現在はフリーランスのライター/編集者として活動中。2015年より、音楽サイト『CARELESS CRITIC』もはじめました。こちらもチェックしてもらえると嬉しいです。

■オンエア情報
「僕らまだアンダーグラウンド」パワープレイ/ヘビーローテーション局一覧

<CS>
SPACE SHOWER TV「POWER PUSH」2月1日(金)〜2月28日(木)
MUSIC ON! TV「M-ON! Recommend」2月1日(金)〜2月28日(木)

<ラジオ>
AIR-G’ 「POWER PLAY」2月1日(金)〜2月28日(木)
FM青森 「MONTHLY ON AIR」2月1日(金)〜2月28日(木)
Date FM「MEGA PLAY」2月1日(金)〜2月28日(木)
TBCラジオ「TBC イチオシパワープレイ」2月1日(金)〜2月28日(木)
FM秋田「MONTHLY SELECTION」2月1日(金)〜2月28日(木)
FM岩手「Reputation Cut’s」2月1日(金)〜2月28日(木)
ふくしまFM「Prime Music★」2月1日(金)〜2月28日(木)
FMとやま「ミュージックパワープレイ」2月1日(金)〜2月28日(木)
エフエム石川「MUSIC PICK UP」2月1日(金)〜2月28日(木)
FM福井「ヘビーローテーション」2月1日(金)〜2月28日(木)
ニッポン放送 「2月度優秀新人」 2月1日(金)〜2月28日(木)
TBSラジオ 「推薦曲」 2月4日(月)〜2月10日(日)
文化放送「プラスチューン」2月4日(月)〜2月10日(日)
FM NACK5「2月前期 POWER PLAY」2月1日(金)〜2月15日(金)
bayfm「ミッドナイトパワープレイ」2月4日(月)〜2月24日(日)
FMヨコハマ「 Tresen エンディングテーマ曲」2月11日(月)〜2月14日(木)
FM FUJI 「SOUND FOREST」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM新潟「POWERPLAY」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM PORT「Power Play」 2月1日(金)〜2月28日(木)
RADIO BERRY「B-HOT!ルーキー」 2月1日(金)〜2月28日(木)
@FM「POWER PLAY」 2月1日(金)〜2月28日(木)
SBSラジオ(静岡放送)「マンスリーパワープレイ」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM岐阜「G-POWER PLAY」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM三重「POWER PLAY」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM802「ヘビーローテーション」 2月1日(金)〜2月28日(木)
KissFM KOBE「HOTRAXX」 2月1日(金)〜2月28日(木)
α-station「SMASH BREAK」 2月1日(金)〜2月28日(木)
K-mix「MEGA PUSH TRACK」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM滋賀 「HOT STUFF」2月1日(金)〜2月28日(木)
FM広島「9ジラジ ENDING POWER PLAY」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM山陰「ガッツマンスリープッシュ」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM山口「push one」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM徳島「power play」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM高知「Hi Six Radio JAM ENDING Power Play」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM愛媛「noonday pop パワープレイ」 2月1日(金)〜2月28日(木)
CROSS FM「heavy rotation」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM佐賀「MONTHLY LOOP」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM宮崎「パワープレイ」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM大分 「POWER PLAY」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM熊本 「POWER WAVE」 2月1日(金)〜2月28日(木)
FM鹿児島 「Bran’μ Song」 2月1日(金)〜2月2日(土)

『Eve初めてのラジオ特番「出張ぼっちラジオ」』
2月9日(土)17:00〜18:00放送 CROSS FM
2月10日(日)26:00〜27:00放送 @FM
2月17日(日)19:00〜19:55放送 KissFM KOBE
2月17日(日)19:00〜19:55放送 FM秋田
2月17日(日)19:00〜19:55放送 FM青森
2月17日(日)19:00〜19:55放送 FM岐阜
2月17日(日)19:00〜19:55放送 FM滋賀
2月17日(日)19:00〜19:55放送 FM山陰
2月17日(日)19:00〜19:55放送 FM山口
2月17日(日)25:00〜26:00放送 K-mix
2月20日(水)19:30〜21:55放送 AIR-G’ 北海道「IMAREAL」の番組内でOA 20分尺
3月24日(日)20:0〜20:55放送 Date FM

<Eve、コメントオンエアリスト>
2月4日(月)〜2月7日(木)15:08〜18:55 帯コメント放送 K-mix 「RADIOKIDS」
2月5日(火) 16:00〜18:30放送 Date FM「SOUND GENIC」
2月5日(火) 19:00〜21:00放送 α-station「LIFT」
2月5日(火) 21:00〜23:00放送 ZIP-FM「GROOVER’S DIVE」
2月7日(木) 14:00〜19:00放送 FM滋賀「e-joy」
2月7日(木) 16:00〜18:55放送 AIR-G’「LUV TRACKS」
2月7日(木) 16:00〜18:55放送 FMK「RADIO BUSTERS 」
2月7日(木) 20:00〜21:55放送 @FM「ROCK YOU! 」
2月8日(金) 17:00〜19:55放送  FM福井「POWER STATION HOT40」
2月8日(金) 21:00〜21:55放送 FM三重「RADICAL TUNES」
2月10日(日) 24:30〜放送bayfm「NEO STREAM NIGHT 」
2月11日(月祝) 17:00〜19:00放送 FM岐阜「TWILIGHT MAGIC」
2月20日(水) 11:30〜14:34放送FMK「パンゲア!」
2月20日(水) 7:30〜11:30放送FM大分「Charge-Up RADIO」

■リリース情報
・iTunes
アルバム『おとぎ』

・Apple Music
Eve アーティストページ

『おとぎ』
2019年2月6日(水)発売
初回限定盤(CD+DVD)¥2,500+税
通常盤(CD only)¥2,000+税

<CD収録内容>
1.slumber
2.トーキョーゲットー
3.アウトサイダー
4.迷い子
5.やどりぎ
6.アンビバレント
7.楓
8.ラストダンス
9.僕らまだアンダーグラウンド
10.君に世界
11.dawn

<DVD収録内容>
アウトサイダー
トーキョーゲットー
アンビバレント
ラストダンス

<初回盤特典>
アナザージャケット封入(全2種の内からランダムで1種)

◇アニメイト盤
初回限定盤(CD+DVD+おまけカバーCD)¥2,800+税
通常盤(CD+おまけカバーCD)¥2,300+税
おまけカバーCD内容:アコースティック Ver「トーキョーゲットー」「会心劇」

<店舗特典>
◇アニメイト/アニメイトオンラインショップ
A4クリアファイル(「トーキョー」「路地裏」の全2種の内からランダムで1種)
アニメイトイベント抽選券

◇TOWER RECORDS / TOWER RECORDS ONLINE
CD(チョコレートタウン Ver.)
◇TSUTAYA RECORDS
特典CD(ガラクタモンスターVer.)
※オンラインショッピングは予約分のみ対象

◇ヴィレッジヴァンガード
特典CD(ぼっちらじお 2)
◇Amazon.co.jp
A4 ミニポスター(「トーキョー」「路地裏」の全2種の内からランダムで1種)
◇応援店
オリジナル缶バッジ(ジャケット初回盤絵柄)

■イベント情報
『おとぎ』発売記念イベント
2月6日(水)SHIBUYA TSUTAYA
3月9日(土)アニメイト広島
3月10日(日)アニメイト仙台
3月23日(土)アニメイト新宿
4月13日(土)アニメイト大阪
4月14日(日)アニメイト名古屋
※参加券の配布は定員に達したため配布終了

■関連リンク
おとぎ SP 特設サイト
Eve オフィシャル WEB サイト

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