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窪田正孝を“主演”にした出会いと経験の積み重ね 「どんどん形を磨いてもらった」

リアルサウンド

19/4/8(月) 6:00

 “主演”舞台、“主演”ドラマ、“主演”映画と立て続けに大役を務めている俳優・窪田正孝。主演舞台『唐版 風の又三郎』の公演期間中だった2月、来年度4月スタートのNHKの朝ドラ『エール』の会見にも登場し主演を務めることを発表。今年の7月には『東京喰種トーキョーグール2』でシリーズ2度目の主演を務める。

【写真】窪田正孝の第1話登場シーン

 そんな窪田の2019年度のスタートを切る作品が4月8日から放送が始まる月9ドラマ『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系)だ。窪田は、山下智久や戸田恵梨香らと共演した『SUMMER NUDE』(2013年)以来、およそ6年ぶりに月9に主演として戻ってきた。窪田のこれまでを形作ってきた「出会い」と本作へかける意気込みを聞いた。

■「やっぱり出会うのは人」

ーー中野利幸プロデューサーが窪田さんのことを「原作のイメージにまさにぴったり」とコメントされています。

窪田正孝(以下、窪田):中野さんとは今回が初めてなのですが、呼んでいただいて大変光栄だと思っています。原作モノをやる時は、原作者の横幕(智裕)さんからもOKをいただかないとできないことなので、また新しい出会いをいただいたなと純粋にありがたいです。

ーー以前から、様々な作品に出演する度に窪田さんが「出会い」を大切にしているお話をしている印象があります。

窪田:そうですね。常日頃から、何かとんでもないことをしてしまったらすぐに潰れてしまう、本当にシビアな世界にいると思っているんですけど、どこにいても何をしていてもやっぱり出会うのは人だなと感じていて。それと、人を表現する仕事をしているから、やっぱり人のことをいっぱい知らなきゃいけないなという気持ちもありますね。でもそれを仕事としてやるのではなく、純粋にそういう気持ちで居たいなと常に思っています。伝わりますかね?(笑)。

ーーお仕事としてじゃなくて、一人の人としてというか。

窪田:そうですね。昔は人付き合いなどが苦手だったんですけど、30歳になる前あたりから、どんどん純粋に人のことを好きになれるようになって。アウトプットばかりしていたのが、欲が出てきてからは、どんどんインプットしていきたいなという感覚に変わりました。今は、人と色々話せるのが本当に楽しいです。

ーー変化のきっかけになったことはあったのでしょうか。

窪田:なんだろう……もちろん年齢を重ねてきたのもあるんですけど、今までよりも仕事の責任が大きくなってきた部分もあると思います。いいことも悪いことも色んな情報が入ってくるので、その中であらゆることに線引きをしなきゃいけないとなった時に、自然と人に興味がどんどん湧いてきたんです。やっぱり人って表も裏も顔があるし、その人と話していて自分が感じた印象と他の人から話を聞いた印象が違ったりすることがあるんです。基本的にあんまり人のことを嫌いにならないんですけど、客観的に見て、相手の色んな側面を見られたりするのが楽しいですね。

■「知識よりも経験の方が好き」

ーーご自身では演じられていて、唯織と重なるところはありますか。

窪田:僕が演じる唯織は、すごくまっすぐな人で、技師としての才能もあり、努力の天才なんです。ぴったりと言っていただけるのは本当に光栄なのですが、別に唯織みたいに頭も良くないし、天才でもないので、まして職業も全然違うというのはあるんですけど……。僕は、1人で自立していない役というか、誰かと一緒に支えあって生きていく役をやらせてもらうことが多いんですけど、今回はちょっと違うのかなと思っています。作品のカラーも変わりますけど、唯織は子どもの頃からずっと憧れにしている杏ちゃん(本田翼)とのシーンはすごくピュアになるし、仕事をする時の切り替えははっきりしているんです。やっぱり彼の中に芯が1本通っていて、はじめからやることを決めているので、周りからどんな風に見られても変わらないんだなって感じました。その芯の強さは演じていてすごく背中を押される部分もあるし、自分も唯織の背中を押したくなります。

ーー窪田さんも努力をされている方だと思いますが、ご自身としてはそういう意識はないですか?

窪田:うーん、自分から本当に努力したなと思うのはアクションですかね。やっぱり練習していかないと怪我をするし。でも芝居に関しては、あんまりどこかで何かをと教えてもらう感覚ではなかったです。生活環境がどんどん変わっていくなか、その時の役で生きてきたので。色んな現場で色んな人を見たりして、どんどん形を磨いてもらったなとは思います。

ーーなるほど。でもやっぱり、10年以上もキャリアを積み重ねていたら、それは努力じゃないですか?

窪田:努力しているのかな? このあいだ、『ネプリーグ』(フジテレビ系)の収録に参加したのですが、全然活躍できませんでした(笑)。知識はもちろん大切なんだけど、僕は知識よりも経験の方が好きなんです。頭の脳みその作りって人それぞれ違って、そのキャパを100ギガバイト持ってる人もいれば1キロバイトしかない人もいるし、僕はどちらかというとそっち(1キロバイト)なんです。ただ、色んな物事に興味を持って、人と出会っていくなかでの経験って知識ではないから、経験をいつも大切にしたいなとずっと思っています。なんかいいこと言ったふうになっちゃいましたけど(笑)。

ーー今回の現場でも、共演者から吸収したものはありますか?

窪田:いっぱいあります。今回、ラジエーションハウスのラボの中に居る時は基本的に全員が集合していることが多いんです。芝居とは関係ないのかもしれないけど、現場を明るくするかのようにみんなを巻き込んでいるのはやっぱりエンケン(遠藤憲一)さんなんです。エンケンさんってすごく柔らかい人で、僕もここ最近のエンケンさんにはそのイメージがついていたんですけど、イメージ的に目がギラついてる印象が強かったのですが、きっと色んな経験をされてきたからこそ、誰にでも分け隔てなく話してくれる感覚がある。そこに乗っかって(本田)翼も(広瀬)アリスも、そして自分も甘えられるんですかね。その土台をリーダーで作ってくれているなというのはつくづく思います。みんなはやる時はやるんですけど、基本的にはずっとふざけてます。本当いいチームだなと思います。

■「みんなに立たせてもらってる」

ーー本田さんと2013年のCM以来の共演になりますが、当時から変わった印象はありますか?

窪田:本人にも話したんですけど、「歳重ねたの?(笑)」というくらいあの時のままというか、見た目も何も変わってない。でも言葉遣いがすごく丁寧になったんだなとは思いました! たまに崩れるんですけどね(笑)。彼女のすごくいいところは全ての物事を客観視しているし、俯瞰で見られるんだけど、いきなりその距離を飛ばして目の前に立ってるような感覚で居られる人なんだなと一緒にやっていて思うんです。2つの面を持っているんだなって。現場で翼が「ヒャハー」とか笑ったりすると、いつの間にか鈴木監督とかスタッフさんを引き寄せてる感じがあって、知らない間に懐に入って、知らない間に引き込まれるような、魅力のある方です。

ーー本作で、窪田さんはドラマ5年連続主演になりますが、主役をやるようになって意識の変化はありましたか?

窪田:役割の責任が大きくなったなとは思っています。湾岸スタジオに初めて来たのは確か堺(雅人)さんと杏さんと錦戸(亮)さんの『ジョーカー 許されざる捜査官』(フジテレビ系連続ドラマ)の犯人役でした。でも、その時からずっと変わっていない気がしていますね。物理的に現場にいる時間や台本のセリフが多くなっているという感覚でしかなくて、主役だからどうとかというのはあんまりありません。だから多分、1人で自立している主役がないんだと思います(笑)。全部誰かに支えられてる(笑)。

ーー昨年主演していた『ヒモメン』(テレビ朝日系連続ドラマ)のヒモ男の翔ちゃんなんてまるでそうですね(笑)。

窪田:そうですね(笑)。ただ、現場にいる時間が多くなって、この仕事のシステムのところがだんだんと見えてきたりしていて、その中でペース配分を調整していたりはありますね。みんなで立ってる、みんなに立たせてもらってるという感覚は変わらないですね。

 5年前よりは現場の数をこなしてきたという意味では経験値は増えたのかなとは思います。でもそれを変換させようという気持ちはあまりなくて、経験がまた経験を生んでくれると思っています。ただ年齢も31歳になっちゃうので、もうちょっと大人にならなきゃな。

(大和田茉椰)

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