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竹田忠嗣

私と音楽 第11回 FC岐阜・竹田忠嗣が語るKis-My-Ft2

ナタリー

19/6/20(木) 19:00

各界の著名人に“愛してやまないアーティスト”について話を聞くこの連載。今回はJ2リーグのFC岐阜に所属するプロサッカー選手、竹田忠嗣が登場。以前からテレビ番組などでKis-My-Ft2が大好きだと公言している竹田に、あふれるキスマイ愛を存分に語ってもらった。

ライブを観て、曲線が跳ね上がる

Kis-My-Ft2を好きになったのは、フジテレビの「キスマイBUSAIKU !?(「現・キスマイ超BUSAIKU!?」)」という番組がきっかけです。与えられたお題に対してメンバーそれぞれがカッコいいプランを考えて、恋人役のマイコをもてなすんですけど、藤ヶ谷太輔さんの女性への思いやりが素敵だったり、横尾渉さんが決め台詞を毎回噛んだりするのを観て爆笑したり。アイドルなのにメンバーそれぞれの人間らしさを感じられて、とにかく面白くて毎週楽しみに観るようになったんです。番組のエンディング曲にも惹かれて、確か「Thank youじゃん!」だったと思います。そこから、ほかにどんな曲があるのだろうといろいろ聴いてみたら、「この曲も好き!」「この曲もいい!」と少しずつ音楽も好きになっていきました。

初めてライブに行ったのは2015年の夏。「KIS-MY-WORLD」というツアーでした。Jリーガーを含む男3人で行ったのですが、会場には男性はほとんどいなくてびっくりしました。女性ファンの熱気というか熱狂というか、とにかくすごい熱を感じて圧倒されました。会場はナゴヤドームだったんですけど、「僕たちもこんなふうに5万人の前でプレーして、ゴールを決めて盛り上がったら気持ちいいだろうね」というような話をした記憶があります。

キスマイのライブは、音楽やダンスはもちろん、歌以外にも出し物があるんですよ。大喜利コーナーで「新しいツアーグッズで一番面白いのは?」みたいなお題に回答して、全然面白くなかったらケツバットされたりとか。まさにエンタテインメントというか、歌以外のところでもすべてで楽しませてくれる。すごく満足して帰ったのを覚えています。ライブに行ったことで、キスマイ好きがドーンと一気に加速しましたね。

それからは毎年ライブに行くようになりました。ツアーの日程が出たらすぐに自分の試合日程と照らし合わせて「いつなら行けそうかな?」とチェックします。試合の日に近くなければ場所はどこでもいいので日程重視です。

最初、ライブにグッズは持っていなかったんですけど、「これじゃダメだ!」と。僕らサッカー選手は、サポーターが緑(FC岐阜のチームカラー)の服を着てスタジアムがチームカラーに染まっていると、あと1歩足が伸びたり、最後の苦しい時間帯に走れたりする。それと一緒で、キスマイのメンバーもライブでファンが盛り上がっていたり楽しんでいる光景を見たら、気持ちがノッてくると思うんです。だから雰囲気作りも重要、客席側の精神も大事。キスマイのモチベーションにもつながると思うから、ライブTシャツを着ないといけないし、ペンライトやうちわも必須なんです。

最近はファンからの差し入れでキスマイの最新ツアーグッズをフライングでいただくこともあるので、ライブの日はそうしたグッズを持って行って、Tシャツは会場で自分で買って着ます。ライブ後は、そのままTシャツを着て帰りますね。キスマイのライブがあったことを周りにアピールしたいという気持ちと、余韻に浸りたい。駅などで同じTシャツを着た“なかまっち”(Kis-My-Ft2ファンの呼称として使われることがある)に会うこともあるので。

男でも「わかるわー」

キスマイの曲は自分の感情と歌詞がバチンとハマることがけっこう多いです。「あのときの感情はこの歌のこういうことなのか」と、歌詞が自分の気持ちとリンクするから、日々の些細な出来事も楽しくなった気がします。中でも好きな曲ベスト3……この質問は難しくて、本当に決められない。昨日「MU-CHU-DE 恋してる」「君のいる世界」「君にあえるから」「SNOW DOMEの約束」「if」の5曲まで絞って、そこからまた悩んで、「君のいる世界」「MU-CHU-DE 恋してる」「君にあえるから」に決めたんですけど、正直差がないんですよね。

「MU-CHU-DE 恋してる」は間違いなくトップ5には入りますね。「会うたびにきれいになっていく」っていう歌詞があって。好きな人に会うたびかわいく見えたり、カッコよく見えたりするという感情はみんなあると思うし、「その怒った顔も全部」というフレーズもすごくいい。僕が言うと気持ち悪いんですけど。確か藤ヶ谷さんが出たテレビCMに使われていたんですけど、何よりそのCMが好きでした。「SNOW DOMEの約束」は「冬は寒いから君の手が僕のポケットに来てくれてうれしいな。春よ、まだ来ないで」というようなストーリーで、僕の場合は奥さんと歩いているときを思い出すというか、男でも「わかるわー」みたいな(笑)。

こう振り返ってみると、Jリーグは12月から1月までがオフシーズンで、僕の戦いモードが落ち着いているせいか、「君のいる世界」「君にあえるから」「SNOW DOMEの約束」をはじめ、好きな曲には冬の曲が多いですね。

試合前のキスマイダンスは大真面目

僕たちサッカー選手は遠征が多いので、移動のバスや新幹線ではDVDを観てテンションを上げています。「今日はどのDVDにしようかな」という感じで。通常のCDに入っているオリジナルの曲と違って、ライブは歌詞をアレンジしたりするじゃないですか。そのリアル感、ライブ感がたまらないです。メンバーが次になんて言うか覚えちゃうくらい観てます(笑)。

2年前に2度膝をケガしたことがあって、そのときもキスマイに助けられました。リハビリって1人で行うので、すごく孤独でメンタルをやられちゃうんです。だから僕は「レッツゴー!!」という曲の「ここじゃ負けられないぜ」っていう歌詞を聴きながら「まだまだこれからだぞ、こんなところで負けられない」と自分を奮い立たせて。そのおかげですごくがんばれましたし、気持ちが折れることもありませんでした。リハビリを見てくれていたトレーナーには「キスマイの曲を流さないと、筋トレやらないよ」って言って、ずっとキスマイの曲を流してもらってたので、めちゃくちゃキスマイの曲に詳しくなったはずだし、キスマイにハマったんじゃないかな(笑)。

今はダンスの基本技術でもあるアイソレーションをトレーニングに取り入れているんです。体を部位ごとに独立して動かす技術を習得することで、柔軟に動けるようになるので、サッカーの動きに応用できると思って。それで試合前にもダンスをするようになりました。ダンスで身体がほぐれるうえに、音楽で気持ちを作って、試合へのモチベーションが上がるとなれば、当然、踊るのはキスマイの曲ですよね? で、踊ってたらそれをチームメイトに見られてしまって……「あいつヤバいぞ」って感じになっちゃったんですよ(笑)。ただ、僕は勝利から逆算して、大真面目にやっているということはぜひこの機会に言っておきたいです!

J1へのモチベーションがさらに高まった

僕の担当は北山宏光さんです。彼は一番年上でお兄ちゃんみたいなところもあるし、でもメンバーからいじられていたりして、きっとみんなに好かれているんだろうなと感じさせる人柄が魅力です。あと、言葉のチョイスがいいというか、ひと言ひと言がスムーズに僕に入ってくるんですよ。あとから雑誌の記事を読んで知ったんですが、もともとサッカー選手になりたくて、高校もサッカー推薦だったそうで「なるほど、サッカーをやっているからか!」と腑に落ちたんです。サッカー選手って独特のリズムがあって、サッカー選手同士の会話はほかの人たちとテンポとかタイミングが微妙に違うんですよ。北山さんとならリズムが合いそうだな、と勝手に感じてました。

キスマイのメンバーにはテレビ番組(フジテレビ系列「アウト×デラックス」)でお会いすることができたんですが、あのときは本当にサプライズだったので、「頭が真っ白になるってこういうことか」というくらいテンパっちゃいました。本当にカッコよかったですね。サッカー選手にもカッコいい人はいるんですけど、別格でした。存在がキレイ。特に千賀健永くんはキレイだったなあ。全員一緒にダンスを踊ってくれたんですけど、メンバーが優しく「こうやって踊るといいんだよ」って教えてくれて。それがカッコよくて人間的にもさらに好きになりました。

ガツガツ行き過ぎて引かれたら嫌だと思ってあまり話せなかったんですけど、今思えばもっと話をすればよかったなあ。ハイタッチした手はそのあとすぐ、洗う前に写メを撮っておきました。メンバーが触った服はもう洗えないので、家に飾ってあります。最近は「キスマイのメンバーと握手しましたよね? 握手してください」みたいな“間接握手”を求めるファンの方も多くて、「オレとじゃないんかい!」って言いながらファンサービスしています。

「キスマイに会ったから、J1へのモチベーションがなくなったのでは?」と心配しているサポーターもいるようですが、まだ全然満足できないですから。実際に会ったらもっと欲が出たというか、よりモチベーションが上がりました。J1に行ったらキスマイのメンバーと会えるチャンスが増えるかもしれないし、JリーグやYBCルヴァンカップの決勝に行けば、それこそ5万人規模のスタジアムで試合をするし、天皇杯決勝の舞台に立てば、キスマイが観に来てくれる可能性もゼロではないですよね。だからあの出来事は「もっとがんばれよ」というメッセージだと受け止めました。キスマイに僕のサッカー選手としての活躍が届くようにもっともっとがんばらないと。

竹田忠嗣

マレーシア出身、1986年7月27日生まれのプロサッカー選手。ポジションはディフェンダー。ジェフユナイテッド市原(現・ジェフユナイテッド市原・千葉)のジュニアユースで育ち、2005年にジェフユナイテッド市原・千葉に加入。ファジアーノ岡山FCで10シーズンプレーした後、2018年にFC岐阜に移籍。今季はチームの副キャプテンを務める。

取材・文・撮影 / 山田智子 

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