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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

第11回

川本三郎の『映画のメリーゴーラウンド』

もう一度、『ママの想い出』の話から…チャールズ・ディケンズにつながりました。

隔週連載

18/11/13(火)

 クリスマスは昔から西洋でにぎやかに祝われていたと思っていたが、そうではないという。近く公開される『Merry Christmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~』(バハラット・ナルルーリ監督)によると、クリスマスの祝いが現在のような形(イヴにモミの木を飾り、贈り物をしあう)になったのは、イギリスの作家、チャールズ・ディケンズが、一八四三年に『クリスマス・キャロル』を発表、それが大好評を得た結果だという。
 この映画によれば、当時、ディケンズ(演じるのはテレビドラマ『ダウントン・アビー』で人気が出たダン・スティーブンス)は、スランプにあり、なかなか次回作が書けなかった。そんな時、家で働く若いメイドが子供たちに話して聞かせているアイルランドの民話を面白いと思い、それに想を得て『クリスマス・キャロル』を書き上げたという。クリスマスの季節に発表され、たちまち大人気になり、物語のなかのようにクリスマスが豊かに祝われるようになった。