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いま、最高の一本に出会える

今年は“横の軸”広がるラインナップに LUNA SEA主催『LUNATIC FEST.』1日目レポ

リアルサウンド

18/7/7(土) 10:00

 6月23、24日千葉・幕張メッセ国際展示場1~6ホールにて、LUNA SEAの主宰するフェス『LUNATIC FEST. 2018』が開催された。

 さまざまな伝説を生んだ第一回同様、この狂おしき奇跡のフェスは、どんなドラマを我々に見せてくれるのであろうか。本記事では初日公演の模様をレポートする。

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■LUNACY

 まずは、「Opening Act」として、LUNA SEAが結成当初の名義“LUNACY”として、MOTHER STAGEに降臨した。1曲目の「SHADE」のイントロから沸き立つフロア。立て続けにハードコアナンバー「SYMPTOM」を繰り出した後、「皆集まってくれてありがとう、今日は思いっきり楽しんでくれよ!」と、RYUICHI(Vo)。そして、J(Ba)のベース音が重く響き渡り、未CD化のレア曲「NIGHTMARE」を披露。その圧倒的な存在感に、ただひれ伏すしかなかった。

■coldrain

 赤いライトが揺らめく中、バンドロゴが浮かび上がる。MOON STAGEの先陣を切ったのは、二度目の出演となるcoldrain。彼らの轟音を前にして、フロアではダイバーも発生するなど、まだ午前中とは思えない盛り上がりを見せる。Masato(Vo)が連続出演であることに触れ「主宰者のヤバさ、集まったメンツのヤバさを考えたらーー、貴方たちは何も考えずに、ただ楽しむだけだと思うんで!」とオーディエンスを鼓舞し、「GONE」をエモーショナルに奏であげ、ラストのハイスピードナンバー「THE REVELATION」まで、アツすぎる30分を駆け抜けた。

■女王蜂

 一方のMOTHER STAGEは女王蜂の独壇場だ。真っ赤なライトで染まったステージ、おなじみの登場SE「DECISIVE BATTLE」(『エヴァンゲリオン』の戦闘BGM)を響かせ颯爽とメンバーが姿をあらわす。序盤から「金星」、「ヴィーナス」でフロアを艶やかに彩っていく。アヴちゃん(Vo)が、「スペシャルゲストをお呼びしております、Jちゃん!」と呼び込み、2017年に開催された氣志團『THE GREAT ROCK’N’ROLL SEKIGAHARA』以来の奇跡のコラボ・J王蜂による「デスコ」にオーディエンスは歓喜の声をあげる。ラストの「告げ口」は圧巻。徹頭徹尾、自らの世界を見せつけた。

■The BONEZ

 ドラムセット前に集合し、気合い入れからスタートしたのはThe BONEZ。「Until you wake up」、「Bird ~people with wings~」とアクセル全開でMOON STAGEをヒートアップさせていく。「てめえらが買ったその一枚のチケットで、とくと今日楽しんでくれる奴らはどんだけいますか?」という、JESSE(Vo&Gt)の言葉からの「Rude Boy」でオーディエンスに火をつける。「奇跡を見たくないですか? 見たことないことを見たくないですか?」、Jを迎え入れての「Hey, You」で、さらに熱狂は加速していく。“1枚のチケット”での出会いに誇りを持ち、ライブバンドとしての矜持をしっかりと感じさせてくれた。

■ACE OF SPADES

 MOTHER STAGEには、フェス自体が初出演となるACE OF SPADESが登場。90年代の王道J-ROCKを彷彿とさせるサウンドを幕張に響かせる。TOKIE(Ba)、MOTOKATSU(Dr)による強靭なリズム隊、そして縦横無尽に駆け巡るHISASHI(Gt)のギターと、TAKAHIRO(Vo)の甘く力強い声が広がっていく。「LUNA SEAの皆さん、このフェスに関わる多くのスタッフの皆さん、お声がけいただいて本当にありがとうございます!」とお礼を述べるTAKAHIRO。続いてLUNA SEA・INORAN(Gt)と共に「Louder」を披露。フェス初出演とは思えない、堂々とした佇まいのステージであった。

■back number

 MOON STAGEではback numberが、瑞々しい「青い春」に続いて、アッパーチューン「MOTTO」で畳み掛け、一体感を醸成させたかと思えば、しっとりとした「クリスマスソング」、「瞬き」と緩急のついた巧みな構成で魅せていく。「出られて光栄です、嬉しかったっす」とはにかむ清水依与吏(Vo&Gt)、「ウダウダしゃべると安くなるので……、口調も柔らかいのでどんどん安くなるというか……。こういうステージでやれると、改めてもっと頑張って良いバンドになって帰ってきます」と、たどたどしくも熱のある言葉でこの日の喜びを伝え、最後はヒットチューン「高嶺の花子さん」で大いに盛り上がった。

■GLIM SPANKY

 MOTHER STAGEにはGLIM SPANKYが登場。1曲目は「アイスタンドアローン」、心地よいグルーヴが響き渡る。疾走感のある「怒りをくれよ」、松尾レミ(Vo&Gt)のアカペラから始まる「闇に目を凝らせば」でディープな空間を作り上げていく。 「学生の時に自分に今日のことを言ったら、どう思うかな」と照れながら語る亀本寛貴(Gt)に、オーディエンスからは拍手が起こった。そして、デビュー当初から懇意にしているというSUGIZO(Gt)を迎えて、「愚か者たち」を演奏する姿にフロアからは感嘆の声が漏れる。「年代が違っても同じロックが好きで、こうやって音でセッションできる、これがロックの一番の楽しみ。皆もメンバーの一員」という松尾の言葉が印象に残った。

■SID

 MOON STAGEはSIDが登場。初期の名曲「青」を投下するとフロアからは歓声が上がる。マオ(Vo)が、このフェスに参加できたことへの感謝の言葉を述べ、「リスペクトと感謝の意味を込めて」と、LUNA SEAの「I for you」をカバー。間奏中になんとRYUICHIがステージに! マオとのツインボーカルでサビを歌い上げた。「SID15周年おめでとう!」というRYUICHIの言葉に、満面の笑みで応えるメンバーたち。「緊張した~!」と顔を綻ばせ、「最高の思い出をありがとうございました!」とマオ。「緊張のピークは越えたので、これからはリラックスして行きます」と、代表曲「嘘」、「夏恋」「one way」などポップチューンでフロアを揺らし、最後はダウナーな「眩暈」で締めくくられた。

■DIR EN GREY

 放たれるのは繊細かつ重厚なサウンド、スクリーンに投影されるのは鮮烈かつ容赦ない映像美。一瞬でMOTHER STAGEを支配していったDIR EN GREY。最新シングル「人間を被る」から、「SUSTAIN THE UNTRUTH」、「THE FINAL」と、繰り出していく。バンド自体がひとつの生き物のようで、目まぐるしく変化していく様子に、こちらは目が離せない。そして新曲を挟み、後半は10分近い「VINUSHKA」を投下。目を覆いたくなるような厄災の映像と、凶悪なサウンドがオーディエンスの五感に叩き込まれ、「ここが、真実だ!」という京(Vo)の声が幕張メッセに響き渡る。ラストの「詩踏み」まで、不可侵の世界を構築した。

■GLAY

 トリ前のMOON STAGEに登場したのはGLAY。TAKURO(Gt)が耳に馴染んだイントロを響かせ、代表曲「HOWEVER」を披露する。そして先程ACE OF SPADESでの出番を終えた、TAKAHIROがステージにあらわれると、TERU(Vo)と共に「BELOVED」を熱唱。

 続いてHISASHI(Gt)の「いい波のってんね~」と時流にのった(?)挨拶から「SLAVEもGLAYのファンも、皆仲良くゾンビになっちゃえよ!」とスタートした「シン・ゾンビ」。曲間の“LEGEND SERIES”コーナーでは、LUNA SEA「FATE」が差し込まれるという、ニクい演出も。

 SIDの明希(Ba)を呼び込み、JIRO(Ba)と共に「SHUTTER SPEEDSのテーマ」で共演したかと思えば、“遊びに来ていただけなのに、無理やり命令で呼んだ”という、EXILE NESMITH(EXILE/EXILE THE SECOND)による「彼女の“Modern…”」とサプライズの乱れ打ち。

 そして、「LUNA SEA兄さんの優しさが、たっぷりつまったイベントを盛り上げたいので、特別に参加してもらいます」と、SUGIZO(Gt)を迎えて「誘惑」でオーディエンスを沸かし、ラストの「XYZ」まで、GLAYらしいハッピーな空間を作り上げ、トリのLUNA SEAにつなげた。

■LUNA SEA

 最後はLUNA SEAを残すばかりだが、サウンドチェック中にMOTHER STAGEに姿を見せたのは、真矢(Dr)の弟子にあたる淳士(BULL ZEICHEN 88/SIAM SHADE)だ。始まる前から大きな歓声が沸き上がる中、ドラミングを披露する。

 待ちきれないと言わんばかりのオーディエンスの拍手が、SEの「月光」を合図に鳴り止むと、メンバーがステージに登場。その音が途切れ、暗闇を拭い去るような光にステージが包まれる。1曲目の「Hold You Down」で早くもフロアは幸せな一体感に包まれる。間髪入れずに真矢のドラムからスタートした「TONIGHT」では、特効と共にSUGIZO、J、INORANがステージを駆け巡る。続いては「Dejavu」、「JESUS」、「Rouge」とアッパーチューンを繰り出し、序盤からクライマックスのごとく盛り上がっていく。

 「最高だね、このフェスはお祭りなんで、心底楽しんで帰って欲しいなと思います」というRYUICHIの言葉に、オーディエンスからは温かい拍手が起こる。そして、揺らめく光と共に奏で上げられた「gravity」から、SUGIZOのバイオリンの音色とINORANの繊細なギターが絡み合い始まった「闇火」、「I for You」に至るまでの時間は、濃厚で贅沢なものだった。LUNA SEAというバンドはまだまだ“底知れない”ということを痛感させてくれる。

 後半戦は「DESIRE」、「ROSIER」などのキラーチューンを連発し、最後の「WISH」では、フロアいっぱいに銀テープが降り注ぎ、大団円を迎えた。

 アンコールは本日の出演者を交えた「BELIEVE」の大セッション。出演者それぞれが、ロックキッズに立ち返ったような表情でステージ狭しと盛り上がり、『LUNATIC FEST. 2018』初日は幕を閉じた。

 2015年に開催された第一回は、LUNA SEAという存在の“縦の軸”を繋いでいくような布陣であったように思う。対して今回は、“横の軸”と呼べるような、広がりのあるラインナップから生み出される奇跡を感じ、昨年リリースされた『LUV』の温かさを反映したような一夜であった。フェスブームと言われて久しく、10-FEETの『京都大作戦』や『氣志團万博』など、ミュージシャン主導のフェスも様々だ。『LUNATIC FEST. 2018』も“LUNA SEAならでは”のフェスを打ち出せたのではないだろうか。(藤谷千明)

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