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いま、最高の一本に出会える

自宅をプライベートな劇場に サウンドバーからAVアンプまで、オーディオ機器導入で変える映画体験

リアルサウンド

18/12/21(金) 18:00

 インターネットを利用した動画配信サービス(VOD)利用者の数が伸びている。ソフトの返却を必要とせず、好きなときに好きな映像作品を観ることができるシステムは、時間のない現代人の生活によりフィットし、家庭で映画作品を楽しむ人をより増やし、作品の視聴環境を劇的に変化させつつある。

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 制作費をかけたドラマ作品も増加している。デヴィッド・フィンチャーなど有名な映画監督の起用や、キャリー・ジョージ・フクナガ監督のように新しい才能を育てたりなど、話題性や制作費以外にも、作品の質が向上することによって、映画作品とドラマの境界線が曖昧になってきている。さらに配信サービス会社が独自に制作したオリジナル作品も出現し、そこでしかその作品を観ることができないというケースも生まれている。

 このような変化が示しているのは、面白い作品、新しい時代の作品を追っていこうとするなら、これからは映画館での鑑賞以外に、家庭で視聴する機会が必然的に増えていくだろうということである。

 そうなってくると、やはり家での視聴環境をより快適なものにしたいと思うのが人情。できるだけ映画館に近い環境を整えたいと思いながら、そして配信サービスなどに加入しながら、小さなTVやスピーカーのまま何年も過ごしてしまっている人は多いのではないだろうか。とくに、年々薄くなるディスプレイに付属するスピーカーは小型化されていることが多く、そのままの音では物足りないと感じられる場合が少なくない。

 近年は、大きく美麗な4K対応などのディスプレイが安価になってきて以前より手頃に感じられるが、問題はやはりスピーカーなのではないだろうか。スピーカーは一見してその魅力が分かりづらく、専門性が高いように感じがちだ。しかし、せっかく映像鑑賞用にスピーカーを新しく買うのなら、映像作品の仕様に対応し、より高度な立体音響が楽しめるものが理想的だ。

 筆者が映画作品の立体的な音響に衝撃を受けたのは、映画館で鑑賞した、スティーヴン・スピルバーグ監督の『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』が初めてだった。登場人物たちが恐竜に囲まれるシーンでは、背後からも恐竜の発する音が聴こえて、観客である自分も、恐竜のテリトリーに潜入した登場人物たちの感情を共有し、画面の奥にも自分の背後にも世界が広がっているような感覚を味わうことができた。同じように2次元の平面を眺めていても、音響の演出や表現力の違いによって、映像の意味すら別のものに変質させてしまう。

 音にこだわりのある映画監督は、「ぜひ劇場や、立体的なサウンドシステムで体験してほしい」と発言することがある。せっかく力を入れて音響にこだわった演出を施しても、それをノートPCやスマートフォン、スピーカーの貧弱なTVでそのまま再生すると、驚くほど陳腐になってしまうことがある。2.1chや5.1chなどのサウンドシステムに対応している作品は、視聴する人を立体的な音響で楽しませるためにデザインされているものなので、スピーカーがそれに対応していなければ、音響の演出を楽しむという意味では、不十分ということになってしまうのだ。

 とはいえ、技術のことがよく分からないと敷居は高い。家電量販店ではホームシアター用の体験コーナーがよく見受けられるが、筆者は何となく近寄り難い雰囲気があった。ホームシアターのサウンドシステムは、高額で富裕層向けという意識があるし、そもそも広い部屋がなく、賃貸の部屋の場合は隣の住民から苦情が来る心配があるからだ。これは、狭い住環境の多い日本では、かなりの人に共通の感覚ではないだろうか。そして、配線の複雑さやコードが増えることへの不便さもネックだ。

 だが、そんな環境のなかでも、できるだけ映画館に近い視聴環境を整えたい……。それが映画ファンの多くに共通する想いだろう。メーカーも、筆者を含めた、そんな多くの人のニーズに応える製品を開発しているようだ。

 例えば、一つの機器のみで立体感あるサラウンド機能が搭載された「サウンドバー(シアターバー)」。横長で棒状のスピーカーをディスプレイの近くに設置するだけなのでお手軽だ。モデルによっては2万円台から販売されているため、かなりコストパフォーマンスが高い。また、音質もクリアになり、音量が低くても臨場感が楽しめる。

 それでも音漏れが気になる人には、「ウェアラブルタイプ」、つまり身につけるスピーカーもある。首回りに装着すれば、小さな音量でも迫力を感じたり、音に包まれるような立体音響が体感できるのだ。サウンドバーやウェアラブルタイプのスピーカーは、Bluetooth機能に対応している機種が多いので、配線問題も解決する。

 余裕があればより本格的なシステムの導入も可能だ。まずはサウンドバーなどで気軽に立体的な音響を楽しみ、さらに音の世界を追求して、それ以上のシステム導入を検討していくのも良いかもしれない。

 もちろん、観客が集まる映画館で映画を楽しみたいというときもあるだろう。だが、劇場のマナーの問題であったり、飲食物の持ち込みが不可であったり、劇場が遠隔地にあるなど、制約に縛られず自分のペースでじっくり作品を楽しみたい場合もあるはず。大きいディスプレイやプロジェクターを準備する、お気に入りのドリンクやポップコーンを用意する、部屋を暗くする、そして自分の用途に合ったサウンドシステムがそこにあれば、もうそこは、プライベートな劇場と呼べるはずだ。

※購入を検討するときは、現在使用している機種がこれらオーディオ機器に対応しているか、念のためメーカーや店舗の専門スタッフに確認しておいた方がよいだろう。(小野寺系)

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