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土屋太鳳らの目標達成できず ドラマ版『チア☆ダン』は部活劇らしからぬフィナーレに

リアルサウンド

18/9/15(土) 6:00

 9月14日に放送されたTBS系列金曜ドラマ『チア☆ダン』最終話。JETSのある福井中央高校に入学できなかった主人公のわかばの前に転校生の汐里(石井杏奈)が現れ、「打倒JETS」と「全米制覇」のふたつを目標に掲げ部活が発足。メンバーの確保に廃部の危機、ライバル部との衝突や顧問の怪我、そして主要メンバーに訪れるさまざまなトラブル。それらを乗り越えた彼女たちが「打倒JETS」のチャンスを得て、そして「全米制覇」への切符を目指すとなれば、視聴者にとってもこれまでの出来事が走馬灯のように駆け回るはずだろう。

参考:土屋太鳳、芳根京子を踏みつける【写真】

 しかも最終回では丸々1話、全国大会の会場で展開されるという臨場感の中で、Rocketsを支えてきた人々が一同に会す。まさに大団円と呼ぶにふさわしい展開が待っていた。汐里が転校前に通っていた学校のチアダンス部との対峙で、またしても一波乱あると思わせておいて、それをうまくまとめる茉希(山本舞香)の存在。そして「今度は俺の番や」と、会場の外で大きな声でわかばを応援するハル(清水尋也)。ドラマ全体のムードが、これまでとは一変しているように思える。

 そんな中、本番直前の円陣でわかばが突然「打倒JETSじゃない」と口にするのだ。ここまで来ることができのはJETSのおかげであると、「ありがとうって伝えたい」と語るわかば。思い返してみれば夢ノートや練習方法、「できっこないを やらなくちゃ」に、本番直前の彼女たちを元気付けた「自信を吸って不安を吐き出せ」。さらに遡れば、JETSのパフォーマンスを見てチアを目指し始めたわかば自身。まさにJETSがいたからこそRocketsがあるということだ。

 そういった点では、王道の部活劇でありながらも部活劇らしからぬフィナーレを迎えたといってもいいだろう。「打倒JETS」ではないことを知り、いずれにしても2位で終わり目標に到達できなかった彼女たち。単純明快な「勝利」という結果ではなく、何を得たのか。それはもちろん太郎(オダギリジョー)がかけた「キラッキラしてた」という言葉にあったように、自分の置かれた境遇を乗り越え、諦めることなく真剣に何かに向き合うという「強さ」に他ならない。そして相手を打ち負かすのではなく称え合うことであったり、周囲の人に感謝し、元気を与えることといった「チア・スピリット」も然り。

 ところで、本作の製作が決まった今年の1月から、Rocketsのメンバーを演じたキャストたちは実際にチアのトレーニングに励んでいたという。この最後のパフォーマンスには、ドラマ劇中としての見せ場であると同時に、女優として他の仕事と並行しながらも、真剣にこのドラマに、そしてこの役に向き合ってきた彼女たちの努力がしっかりとにじみ出るものだった。連続ドラマであってもこれだけ長いスパンをかけてひとつの役に向き合うことが少なくなった今だからこそ、彼女たちがこのドラマの経験を通して羽ばたいて行くことに期待していきたい。(久保田和馬)

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