Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

隣りの八重ちゃん

1930年代は松竹蒲田の“小市民映画“の黄金時代であり、小津安二郎の「生れてはみたけれど」、清水宏の「人生のお荷物」、成瀬巳喜男の「腰辨頑張れ」などが、都市サラリーマンの日常生活をソフトに、そして少々ペシミスティックに描いていた。その代表選手が島津保次郎であり、とりわけ「隣の八重ちゃん」はその代表作。ストーリーは単純で、隣り合った2軒の平凡な庶民の生活スケッチが淡々と綴られる。八重子は隣の恵太郎・精二兄弟と仲が良く、いつも一緒に遊んでいる。ところが姉の京子が嫁いだ先から出戻ってきたばかりか、どうやら恵太郎に気があるらしい。ほのかに恵太郎を思っていた八重子は気が気でなくなって……。「私の兄さん」「兄とその妹」などで庶民の心理スケッチの名人とうたわれた島津監督の一つの頂点であると同時に、逢初・岡田・大日方・磯野ら当時の松竹蒲田の演技陣のチームワークの良さがうかがえる。また、スタッフの中に助監督として豊田四郎と吉村公三郎が、撮影助手として木下惠介が名を連ねている。

Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play