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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

トニ

J・ルノワールが、パリを離れマルセイユの劇作家マルセル・パニョルのもとで撮った作品。1920年代初頭、新聞紙上をにぎわせた犯罪事件をもとにしたもので、むしろ男女の愛憎に焦点を当て描こうとした。南フランスのおおらかな光(撮影はほとんど屋外でのロケ撮影であった)、気ままに生きる南仏人たちの情感を主軸にした物語に、ルノワールらしさを感じることもできるはず。マルセイユにほど近い地中海沿岸の町にある石切り場へと出稼ぎにやって来たトニ。彼に恋する娘ジョゼファーとマリー、ジョゼファーに横恋慕し、ことあるごとにトニを邪険にする現場監督のアルベールを中心とした愛憎劇が展開。演出はリアリズムを基調としたものには違いないが、「ゲームの規則」などにも一脈通じる男女の痴情沙汰が物語の重きをなす。イタリアン・ネオ・レアリスモにも多大な影響を与えた作品ともいわれており、演出助手としてルキノ・ヴィスコンティがついていた。

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