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ぴあ

赤い砂漠

高度成長時代のイタリアの殺伐とした工業都市。ジュリアーナは工場技師の夫と息子の3人暮らし。自動車事故で入院して以来、夫との関係は疎遠になり、精神が不安定でノイローゼ状態にある。夫の出張に端を発して、彼女は不倫に走るのだが……。「情事」「太陽はひとりぼっち」など現代人の心の空洞とコミュニケーションの不在を描き続けて“愛の不毛“の作家といわれるアントニオーニ監督、初のカラー作品。無機的な工場地帯の灰色の空間を薄緑色のオーバーコートを着たヴィッティが一人歩く。工場の煙突からは黄味を帯びた煙がなびいている。神経を逆なでするような木造の赤い室内。ここでは、色が主人公の不安感、疎外感、異常な緊張感を雄弁に語る。フスコの音楽が高なるなか、海にとり残されたジュリアーナが途方に暮れて泳ぎ回る幻想シーンが印象的。

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