
追悼-小林恒岳展
18/12/13(木)~19/2/11(月)
茨城県天心記念五浦美術館
小林恒岳(本名恒吉。1932-2017)は、茨城県を代表する日本画家小林巣居人を父に東京で生まれ、戦後茨城に疎開してからは、一時期上京したものの、長く石岡市高浜や吾国山中腹(旧八郷町)で暮らした。画業初期に抽象表現など模索を続けた小林は、1970年代に身近な自然が破壊されていく姿に警鐘を鳴らした具象的な作品を発表、次いで1980年代には水と山に囲まれた茨城の豊かな自然とそこに生きる生き物に温かな眼差しを向けた作品を描くようになる。これらの作品は、小林が自然から感じ取った生命のかがやきとぬくもりを、写実と装飾性を融合させた平明で親しみやすい表現に昇華させ、誰もが共感できる生命讃歌として描きあげたものだった。本展では、小林が主な活動の舞台とした新興美術院展に出品された大作を中心とする59点により、その芸術の全貌と魅力を紹介する。